RN2-A09|公共・倫理 対策問題
プラトンの理想国家論についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
プラトンは『国家』で、善のイデアを認識した哲学者が統治する哲人政治を理想とし、洞窟の比喩によって魂をイデアの認識へ向け変える必要を説いた
この問題のポイント
哲人政治と洞窟の比喩を問う問題。「統治者=善のイデアを知る哲学者」という原則と、洞窟の比喩の意味(影=仮象、外の世界=イデア界)で解ける。
解説
プラトンは、師ソクラテスを死に追いやった衆愚政治への失望から、アテネの民主政治に批判的であった。主著『国家』で描いた理想は、善のイデアを認識した哲学者が統治者となるか、統治者が哲学を学ぶかする哲人政治である。真の実在を知る者だけが、国家を正しく導けると考えたのである。
イデア認識の必要を印象づけるのが洞窟の比喩である。洞窟の奥に縛られた囚人たちは、背後の火が壁に映し出す影を実物だと思い込んでいる。これは、感覚的な現象を実在と思い込む人間のあり方のたとえである。囚人の一人が縛めを解かれ、まぶしさに苦しみながら洞窟の外へ出て、太陽(善のイデアの象徴)に照らされた真の世界を見る。哲学とは、このように魂全体をイデアの認識へと向け変える営みであり、真理を見た哲学者は、再び洞窟に降りて人々を導く使命を負うとされた。
影を実在とする理解は比喩の趣旨と正反対であり、統治者は軍人(防衛者)ではなく哲学者である。
ひっかけポイント
プラトンを民主政治の賞賛者とする選択肢は、衆愚政治批判という背景と正反対。洞窟の比喩では影=仮象、外の世界=イデア界であり、影を実在とする説明は逆である。
選択肢の確認
①「プラトンは『国家』で、多数者の決定に基づく民主政治を最も望ましい政体として賞賛した」
❌ 誤り。
誤答理由: プラトンはソクラテスを死に追いやった衆愚政治への失望から民主政治に批判的であり、賞賛したという説明は正反対である。
②「洞窟の比喩は、洞窟の壁に映る影こそが真の実在であることを示すためのものである」
❌ 誤り。
誤答理由: 洞窟の比喩では壁の影は仮象であり、洞窟の外の世界がイデア界を表す。影を真の実在とする説明は比喩の趣旨と逆である。
③「哲人政治とは、軍人の階級が武力によって国家を統治することをいう」
❌ 誤り。
誤答理由: 哲人政治は善のイデアを認識した哲学者の統治であり、軍人(防衛者)階級の武力統治ではない。
④「プラトンは『国家』で、善のイデアを認識した哲学者が統治する哲人政治を理想とし、洞窟の比喩によって魂をイデアの認識へ向け変える必要を説いた」
✅ 正しい。
正解。プラトンは『国家』で善のイデアを認識した哲学者による哲人政治を理想とし、洞窟の比喩でイデア認識への魂の向け変えを説いた。
覚えるポイント
- 哲人政治=善のイデアを認識した哲学者の統治
- 洞窟の比喩=影(仮象)から太陽(善のイデア)へ
- 背景にはソクラテスを殺した衆愚政治への批判
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。