KZ-R8H-02|公共・倫理 対策問題
表が示すように、社会保障の財源構成は国によって異なる。社会保障の財源方式に関する知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 2
正解
租税を主な財源として全国民に均一的な保障を行うイギリス・北欧型と、保険料を主な財源とするドイツ・フランスなどの大陸型があり、日本は両者を組み合わせた方式をとっている
この問題のポイント
社会保障の二つの型(租税中心か保険料中心か)と、その歴史的な由来を問う。表の財源構成の違いは、この型の違いの表れである。
解説
社会保障の方式には大きく二つの型がある。イギリス・北欧型は、租税を主な財源として全国民を対象に均一的な保障を行う型で、イギリスのベバリッジ報告(1942年)が掲げた「ゆりかごから墓場まで」の理念に代表される。
一方、ドイツ・フランスなどの大陸型は、職域ごとの社会保険を軸とし、保険料を主な財源として所得に応じた給付を行う。世界初の社会保険制度は19世紀末のドイツでビスマルクが創設したものである。
日本は、税を財源とする公的扶助や公衆衛生と、保険料を財源とする社会保険を組み合わせており、両者の中間的な方式をとる。表で日本の一般政府拠出と被保険者・事業主拠出が並存しているのはその表れである。
なお日本の公的年金は、現役世代の保険料をその時々の高齢者への給付に充てる賦課方式を基本とする。
ひっかけポイント
ベバリッジ報告(20世紀イギリス)と、世界初の社会保険を作ったビスマルク(19世紀ドイツ)の入れ替えが定番。公的扶助の財源は保険料ではなく全額公費である点も頻出。
選択肢の確認
①「公的扶助(生活保護)は、加入者が納めた保険料を財源として給付される」
❌ 誤り。
公的扶助(生活保護)の財源は保険料ではなく全額公費(税)である。保険料を財源とするのは社会保険である。
②「租税を主な財源として全国民に均一的な保障を行うイギリス・北欧型と、保険料を主な財源とするドイツ・フランスなどの大陸型があり、日本は両者を組み合わせた方式をとっている」
✅ 正しい。
正解。租税中心のイギリス・北欧型と保険料中心の大陸型があり、日本は税と保険料を組み合わせた中間的な方式をとる。
③「世界初の社会保険制度は、20世紀半ばにイギリスのベバリッジ報告に基づいて創設された」
❌ 誤り。
世界初の社会保険は19世紀末のドイツでビスマルクが創設した。ベバリッジ報告(1942年)は租税中心の均一保障を掲げたイギリスの構想であり、時期も国も異なる。
④「日本の公的年金は、自分で積み立てた保険料を将来自分で受け取る積立方式を基本としている」
❌ 誤り。
日本の公的年金は現役世代の保険料をその時々の給付に充てる賦課方式が基本であり、積立方式ではない。
覚えるポイント
- イギリス・北欧型は租税中心、大陸型は保険料中心
- 世界初の社会保険は19世紀ドイツのビスマルク
- 日本は税と保険料を組み合わせ、公的年金は賦課方式
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。