RN-A3-02|公共・倫理 対策問題
キリスト教の展開についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
パウロは、人間の罪をあがなうためにイエスが十字架にかけられたとする贖罪の信仰を説き、信仰・希望・愛の三つを重んじた
この問題のポイント
キリスト教思想の展開を問う問題。「パウロ=贖罪と三元徳」「アウグスティヌス=教父・恩寵」「トマス・アクィナス=スコラ哲学・『神学大全』」の対応で解ける。
解説
イエスの死後、その教えを世界宗教へと発展させた最大の功労者がパウロである。パウロは、イエスの十字架の死を、人間の罪(原罪)をあがなうための犠牲であったとする贖罪の信仰として意味づけた。人が義とされるのは律法の行いによってではなく信仰によるとし、信仰・希望・愛の三つ(キリスト教の三元徳)を重んじた。異邦人への伝道に生涯を捧げたことから「異邦人の使徒」と呼ばれる。
古代末期には、教義を確立した教父と呼ばれる思想家が現れた。その代表アウグスティヌスは、『告白』で自らの罪深さを見つめ、人間は神の恩寵によってのみ救われるとして教会の権威を基礎づけた。
中世には、信仰と理性の調和を目指すスコラ哲学が発展し、トマス・アクィナスが『神学大全』でこれを大成した。アリストテレス哲学を取り入れ、理性の真理と信仰の真理は矛盾しないと論じた。
ひっかけポイント
アウグスティヌス(教父・恩寵・『告白』)とトマス・アクィナス(スコラ哲学・『神学大全』)の入れ替えが最頻出。パウロの信仰義認を律法主義とすり替える選択肢にも注意。
選択肢の確認
①「パウロは、人間の罪をあがなうためにイエスが十字架にかけられたとする贖罪の信仰を説き、信仰・希望・愛の三つを重んじた」
✅ 正しい。
正解。パウロはイエスの十字架の死を人間の罪をあがなう贖罪として意味づけ、信仰・希望・愛の三元徳を重んじて異邦人への伝道に努めた。
②「アウグスティヌスは、信仰と理性の調和を説くスコラ哲学を大成し、『神学大全』を著した」
❌ 誤り。
誤答理由: スコラ哲学を大成し『神学大全』を著したのはトマス・アクィナスである。アウグスティヌスは教父として恩寵と教会の権威を説いた。
③「トマス・アクィナスは、古代の教父を代表する思想家であり、恩寵の教えによって教会の権威を基礎づけた」
❌ 誤り。
誤答理由: 教父の代表はアウグスティヌスであり、トマス・アクィナスは中世スコラ哲学の大成者である。時代も役割も入れ替えられている。
④「パウロは、律法を厳格に守る行いによってのみ人は義とされると説いた」
❌ 誤り。
誤答理由: パウロは律法の行いではなく信仰によって義とされると説いた。律法の遵守のみで義とされるという説明は正反対である。
覚えるポイント
- パウロ=贖罪の信仰・信仰=義・三元徳(信仰・希望・愛)
- アウグスティヌス=教父・恩寵・『告白』
- トマス・アクィナス=スコラ哲学の大成・『神学大全』
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。