RN4-027|公共・倫理 対策問題
仏教が説く苦しみの原因についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
真理を知らない無明と、満たされることのない渇愛という煩悩が苦しみを生み出している
この問題のポイント
苦の原因=無明・渇愛(煩悩)という仏教の診断を問う問題。原因が心の内にあるからこそ、修行で滅せられるという論理をつかむ。
解説
ブッダは、苦しみには必ず原因があり、その原因は人間の心の内にあると診断した。
根本の原因は無明、すなわち縁起・無常・無我という真理への無知である。真理に暗いために、人は無常なものを永遠と思い込み、自分や自分のものに執着する。
この執着の中心が渇愛(タンハー)である。渇いた者が水を求めてやまないように、快楽・生存・所有を際限なく求める欲望であり、満たされてもさらに渇きが増していく。
こうした心のけがれを総称して煩悩という。貪り(貪)・怒り(瞋)・愚かさ(癡)は三毒と呼ばれる代表的な煩悩である。
苦の原因が外部の運命ではなく自らの煩悩にあるからこそ、八正道の実践によって煩悩を滅し、苦を根本から断つことができる。これが四諦の論理である。
ひっかけポイント
供犠の不足はバラモン教的な発想。仏教は苦の原因を心の内なる無明・渇愛に求める点が特徴で、だからこそ自らの修行による解決が可能となる。
選択肢の確認
①「苦しみはまったくの偶然の産物であり、原因を特定することはできない」
❌ 誤り。
誤答理由: 苦しみは偶然ではなく無明・渇愛という原因から縁起するとされる。原因があるからこそ、それを断てば苦を滅せられる。
②「苦しみの原因は社会制度だけにあり、心のあり方は苦しみと無関係である」
❌ 誤り。
誤答理由: 仏教は苦の根本原因を心のあり方(煩悩)に求める。社会制度だけを原因とし心を無関係とする説明は正反対である。
③「真理を知らない無明と、満たされることのない渇愛という煩悩が苦しみを生み出している」
✅ 正しい。
正解。仏教は苦しみの原因を、真理を知らない無明と、満たされることのない渇愛という煩悩に求める。
④「苦しみの原因は前世の神々への供犠の不足であり、祭式で補えば消滅する」
❌ 誤り。
誤答理由: 供犠の不足を苦の原因とするのはバラモン教的な発想である。仏教は原因を外の神々ではなく自らの心の内に求めた。
覚えるポイント
- 無明=真理への無知が根本の原因
- 渇愛(タンハー)=尽きることのない欲望
- 貪・瞋・癡の三毒など煩悩が苦を生む
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。