RN6-006公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(1) ルネサンスと宗教改革

ルターが唱えた万人司祭主義(万人司祭説)の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

すべての信仰者は神の前で平等であり、聖職者の仲介がなくても神と直接向き合えるとした

この問題のポイント

信仰義認説から導かれる万人司祭主義の内容を問う問題。「聖職者と平信徒の区別の否定」がポイントである。

解説

ルターは、救いが信仰のみによるのなら、神と人との間に特別な仲介者は必要ないと考えた。ここから、すべての信仰者はみな等しく司祭であり、聖職者と平信徒の間に本質的な区別はないとする万人司祭主義が導かれる。
またルターは、信仰のよりどころを聖書のみに置く聖書中心主義を唱え、それまでラテン語でしか読めなかった聖書をドイツ語に翻訳した。これにより民衆が自ら聖書を読み、直接神の言葉に触れる道が開かれた。
万人司祭主義と聖書中心主義は、教皇を頂点とする教会の位階制度の権威を根本から否定するものであり、信仰における個人の内面の自由を重んじる近代的な精神につながっていった。
宗教改革が個人の内面の信仰を重んじたことは、良心の自由という近代的な価値の源流の一つと評価されている。

ひっかけポイント
ルターの改革は聖職者の特権を否定する方向である。位階制の強化や聖書の独占といった、カトリック教会側の立場と混同させる選択肢に注意する。

選択肢の確認

①「聖書はラテン語を学んだ聖職者だけが読むべきものであり、民衆の翻訳聖書を禁じた」
誤り。
誤答理由: ルターは聖書をドイツ語に翻訳して民衆に開放したのであり、聖職者による聖書の独占はルターが打ち破ろうとしたものである。

②「教皇を頂点とする聖職者の位階制度を、神が定めた秩序として強化した」
誤り。
誤答理由: 教皇を頂点とする位階制度の強化はカトリック側の立場であり、万人司祭主義はその権威を否定するものであった。

③「聖書よりも教会に伝わる伝統や慣習を信仰のよりどころとして重視した」
誤り。
誤答理由: ルターは教会の伝統ではなく聖書のみを信仰のよりどころとする聖書中心主義に立った。記述は逆である。

④「すべての信仰者は神の前で平等であり、聖職者の仲介がなくても神と直接向き合えるとした」
正しい。
正解。ルターは万人司祭主義により、すべての信仰者が神の前で平等であり、聖職者の仲介なしに神と直接向き合えるとした。

覚えるポイント

  • 万人司祭主義=信仰者はみな神の前で等しく司祭
  • 聖書中心主義=信仰のよりどころは聖書のみ
  • 聖書のドイツ語訳で民衆が直接聖書を読めるようにした

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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