RN6-007公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(1) ルネサンスと宗教改革

ルターの職業観についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 3

正解

世俗の職業を神から与えられた使命(召命)ととらえ、職業労働に励むことに宗教的な意義を認めた

この問題のポイント

ルターの職業召命観を問う問題。「世俗の職業=神からの召命」という考え方が核心で、修道生活を特別視する中世的職業観との対比で判断する。

解説

中世のカトリック世界では、神に仕える聖職者や修道士の生活が、世俗の労働よりも宗教的に高いものとされていた。
これに対しルターは、農民や職人などの世俗の職業もまた、神がそれぞれの人に与えた召命(ベルーフ)であると説いた。万人司祭主義の立場からすれば、どのような仕事であれ、自分の職業に誠実に励むことがそのまま神への奉仕となるのである。これを職業召命観という。
この考え方は労働に宗教的な尊さを与え、勤勉に働く倫理を社会に広げた。のちにカルヴァンがこれをさらに徹底し、マックス・ウェーバーが分析したように、近代の資本主義の精神の形成にも影響を与えることになる。
召命を意味するドイツ語のベルーフという語が、同時に世俗の職業をも意味するようになったのは、この思想の影響とされる。

ひっかけポイント
「修道院の生活のみが尊い」とするのは中世カトリック的な職業観であり、ルターはまさにそれを転換して世俗の職業に宗教的価値を認めた。

選択肢の確認

①「職業は身分制度によって強制されるものであり、宗教的な意味を持たないとした」
誤り。
誤答理由: ルターは職業に宗教的意味を認めたのであり、職業を宗教と無関係な身分の強制とみなす立場とは正反対である。

②「聖職者の務めだけが神に仕える召命であり、農民や商人の仕事に宗教的価値はないとした」
誤り。
誤答理由: 聖職者の務めだけを召命とする考え方こそ、万人司祭主義に立つルターが否定したものである。

③「世俗の職業を神から与えられた使命(召命)ととらえ、職業労働に励むことに宗教的な意義を認めた」
正しい。
正解。ルターは世俗の職業を神から与えられた召命ととらえ、自分の職業に励むことがそのまま神への奉仕になるとする職業召命観を説いた。

④「世俗の労働を魂を汚す卑しい営みとみなし、修道院での祈りの生活だけに価値を認めた」
誤り。
誤答理由: 修道院での生活のみに宗教的価値を認めるのは中世カトリック的な考え方であり、ルターはこれを転換して世俗の職業を神聖化した。

覚えるポイント

  • 職業召命観=世俗の職業は神から与えられた使命
  • 職業労働への専念がそのまま神への奉仕となる
  • カルヴァンに受け継がれ資本主義の精神へつながる

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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