RN6-044|公共・倫理 対策問題
カントの定言命法についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
「あなたの意志の格率が常に同時に普遍的な立法の原理として妥当するように行為せよ」という無条件の命令である
この問題のポイント
カント道徳哲学の中心である定言命法を問う問題。仮言命法(条件付き)との区別と、格率の普遍化可能性という基準をおさえる。
解説
カントによれば、道徳法則は命法(命令)の形で意志に与えられる。命法には二種類ある。「幸福になりたければ〜せよ」のように、目的の達成を条件とする仮言命法と、「〜せよ」と無条件に命じる定言命法である。道徳法則は、いかなる条件にも左右されない定言命法でなければならない。
その根本形式が、「あなたの意志の格率(各人が自分で立てる行為の方針)が、常に同時に普遍的立法の原理として妥当するように行為せよ」(要旨)である。自分の行為方針を、すべての人が従っても矛盾しない普遍的な法則にできるかどうかを吟味せよ、というのである。
たとえば「困ったら嘘の約束をしてよい」という格率は、皆がそうすれば約束そのものが成り立たなくなるから、普遍化できず、道徳的に許されないことになる。
ひっかけポイント
条件付きの命令(仮言命法)や、結果の幸福量で善さを測る功利主義の原理を、定言命法として示す誤答が定番である。
選択肢の確認
①「その社会の慣習や多数派の意見に従って行為せよという命令である」
❌ 誤り。
誤答理由: 社会の慣習への服従は自律的な道徳ではない。カントの道徳は各人の実践理性が立てる普遍的法則に基づく。
②「「あなたの意志の格率が常に同時に普遍的な立法の原理として妥当するように行為せよ」という無条件の命令である」
✅ 正しい。
正解。定言命法は、自分の格率が普遍的立法の原理として妥当するように行為せよと無条件に命じる道徳法則の根本形式である。
③「「幸福になりたいなら、こう行為せよ」というように、目的の達成を条件として課される命令である」
❌ 誤り。
誤答理由: 目的の達成を条件とする命令は仮言命法であり、カントは道徳法則を無条件の定言命法でなければならないとした。
④「行為の結果として生じる幸福の量に応じて、行為の善さを評価する原理である」
❌ 誤り。
誤答理由: 結果の幸福量で行為を評価するのは功利主義の原理であり、動機と法則への尊敬を重視するカントの道徳とは異なる。
覚えるポイント
- 定言命法=無条件の命令、仮言命法=条件付きの命令
- 格率が普遍的法則となりうるかを吟味せよ
- 道徳法則は結果や目的に左右されない
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。