RN6-049|公共・倫理 対策問題
ヘーゲルの弁証法についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 1
正解
あるもの(正)がそれと対立するもの(反)との矛盾を通じて、両者を止揚したより高い段階(合)へ発展する論理である
この問題のポイント
ヘーゲル弁証法の基本構造を問う問題。正・反・合の三段階と、止揚(アウフヘーベン)の「否定しつつ保存する」という二重の意味がポイント。
解説
ヘーゲルによれば、思考も存在も、固定したものではなく矛盾を原動力として運動し発展する。その論理が弁証法である。
あるもの(正)は、自己のうちに含む矛盾によって、自己と対立するもの(反)を生み出す。しかし対立は不毛な衝突に終わらず、両者の一面性が克服されて、より高い統一の段階(合)へと高められる。この過程を**止揚(アウフヘーベン)**という。止揚には「否定する」と「保存する」「高める」という意味が同時に含まれており、対立する両契機はより高い段階の中に生かされて残る。
ヘーゲルはこの弁証法によって、自然も歴史も精神も、矛盾と対立を通じて発展する一つの過程としてとらえた。マルクスの唯物弁証法にも受け継がれる、近代思想の重要な論理である。
ひっかけポイント
止揚は一方の切り捨てでも対立の放置でもなく、対立を通じて両者をより高い統一へ高めること。矛盾を単なる誤りとみる形式論理との違いが問われる。
選択肢の確認
①「あるもの(正)がそれと対立するもの(反)との矛盾を通じて、両者を止揚したより高い段階(合)へ発展する論理である」
✅ 正しい。
正解。弁証法は、正と反の矛盾・対立が止揚(アウフヘーベン)されて、より高い統一の段階である合へ発展する論理である。
②「矛盾は思考の誤りの表れなので、矛盾を含む命題をすべて排除していく論理である」
❌ 誤り。
誤答理由: 矛盾を誤りとして排除するのは形式論理の考え方であり、ヘーゲルは矛盾こそ発展の原動力とみた。
③「対立する二つのものは、永遠に対立したまま決して統一されないとする論理である」
❌ 誤り。
誤答理由: ヘーゲルの弁証法では対立は放置されず、止揚によってより高い段階へと統一されていく。永遠の対立という理解は誤りである。
④「止揚とは、対立する一方を完全に消し去って他方だけを残すことである」
❌ 誤り。
誤答理由: 止揚は一方の切り捨てではなく、否定しつつ保存し高めることであり、対立する両契機は高い段階の中に生かされる。
覚えるポイント
- 弁証法=正・反・合の運動による発展の論理
- 止揚(アウフヘーベン)=否定しつつ保存し高める
- 矛盾こそが発展の原動力
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。