RN7-036公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(3) 近世の思想(儒学・国学・民衆思想)

古文辞学を唱えた荻生徂徠の思想の説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

道とは天地自然の理ではなく、古代中国の先王が天下を安んじるために作為した礼楽刑政の制度であるとした

この問題のポイント

徂徠の道=先王の作為した制度(礼楽刑政)という理解を、朱子学の天理や国学の真心と区別して問う問題。

解説

荻生徂徠(1666〜1728年)は、古代中国の文章をその時代の言葉づかい(古文辞)のままに読む古文辞学を唱え、六経(りっけい)に記された先王の道を明らかにしようとした。
徂徠によれば、とは朱子学のいう天地自然の理でも、個人の心の修養の道でもない。堯・舜ら古代の先王(聖人)が、天下を安んじる(安天下)という目的のために人為的に作為した制度、すなわち礼楽刑政(儀礼・音楽・刑罰・政治)の総体である。
道を自然ではなく作為とみるこの発想の転換は、道徳と政治を切り離し、政治を制度の問題として客観的に考察する道を開いた。学問の目的は個人の修身から経世済民(世を治め民を救う)へと移され、徂徠は将軍吉宗の諮問に応えて『政談』を著し、幕政改革を具体的に提言した。

ひっかけポイント
道=天理は朱子学、道=真心・漢意の排除は本居宣長、万人直耕の自然世は安藤昌益であり、「道」の内容の入れ替えが最頻出の出題形式である。

選択肢の確認

①「道とは宇宙をつらぬく天理であり、個人の心の修養によってのみ体得されるとした」
誤り。
誤答理由: 道を宇宙の天理とし心の修養で体得するとみるのは朱子学の立場であり、徂徠はまさにそれを批判した。

②「道とは生まれつきの真心のことであり、漢意を排して知られるものとした」
誤り。
誤答理由: 道を生まれつきの真心とし漢意を排して知るとするのは本居宣長の国学であり、徂徠の道の理解とは異なる。

③「道とは万人が直接農耕に従事する自然世の秩序であるとした」
誤り。
誤答理由: 万人直耕の自然世を道とするのは安藤昌益の思想であり、聖人の作為を重んじた徂徠とはむしろ正反対である。

④「道とは天地自然の理ではなく、古代中国の先王が天下を安んじるために作為した礼楽刑政の制度であるとした」
正しい。
正解。徂徠は、道を天地自然の理ではなく、先王が天下を安んじるために作為した礼楽刑政の制度であるとした。

覚えるポイント

  • 徂徠=古文辞学・先王の道・安天下
  • 道は自然の理ではなく作為された礼楽刑政
  • 学問の目的は経世済民、『政談』で幕政に提言

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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