RN7-058公共・倫理 対策問題

倫理C 日本の思想(4) 近現代日本の思想

内村鑑三の無教会主義と非戦論の説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正解

教会の制度や儀式によらず聖書そのものに基づく信仰を唱え、日露戦争に際しては戦争そのものを罪悪とする非戦論を主張した

この問題のポイント

無教会主義の内容と、日露戦争時の非戦論という内村の二大立場を問う問題。

解説

内村鑑三は1891年、教育勅語奉読式で天皇の署名への拝礼を拒んだとされる不敬事件で第一高等中学校の教壇を追われた。以後、在野の伝道者・言論人として生きた。
信仰の面で内村は、西洋から輸入された教会の制度・儀式・教派に頼らず、聖書の研究と信仰にのみ基づいて神と直接向き合う無教会主義を唱えた。雑誌「聖書之研究」を刊行し、日本人の精神に根ざした独立のキリスト教を追求した。
また、日清戦争を義戦とみなした内村は、戦後の現実に幻滅して立場を転じ、日露戦争開戦論が高まる中では、戦争は人を殺す罪悪であるとする非戦論を「万朝報」紙上などで主張した。幸徳秋水らの社会主義的反戦論と並ぶ、キリスト教信仰に基づく反戦論として重要である。

ひっかけポイント
社会主義の立場からの非戦論(幸徳秋水)との根拠の違いが頻出。内村の非戦論はキリスト教信仰に基づく。無教会主義は教会否定であって信仰の否定ではない。

選択肢の確認

①「壮大な教会堂の建設こそ信仰の中心であるとし、日露戦争では開戦を強く支持した」
誤り。
誤答理由: 無教会主義は教会堂や制度に頼らない信仰であり、教会堂建設を信仰の中心とする理解は正反対。内村は開戦も支持していない。

②「社会主義の立場から反戦を唱え、大逆事件で処刑された」
誤り。
誤答理由: 社会主義の立場から反戦を唱え大逆事件で処刑されたのは幸徳秋水であり、内村の非戦論はキリスト教信仰に基づく。

③「仏教の立場から戦争協力を拒み、寺院制度の改革を訴えた」
誤り。
誤答理由: 内村はキリスト教の伝道者であり、仏教の立場からの反戦や寺院制度改革を唱えたのではない。

④「教会の制度や儀式によらず聖書そのものに基づく信仰を唱え、日露戦争に際しては戦争そのものを罪悪とする非戦論を主張した」
正しい。
正解。内村は教会制度によらず聖書に基づく無教会主義を唱え、日露戦争では戦争を罪悪とする非戦論を主張した。

覚えるポイント

  • 無教会主義=制度によらず聖書に基づく信仰
  • 不敬事件で教壇を追われた
  • 日露戦争でキリスト教的非戦論を主張

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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