RN8-047公共・倫理 対策問題

倫理B 西洋近現代思想(7) 現代の思想

フロイトの精神分析の説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

心の働きの大部分は自覚されない無意識であり、それが夢や言い間違い、神経症の症状となって現れるとした

この問題のポイント

フロイトの精神分析の基本主張を問う。無意識の発見と、それが夢や症状に現れるという考え方が核心。

解説

フロイトはオーストリアの精神科医で、精神分析の創始者である。
彼は神経症の治療の経験から、心は本人が自覚している意識だけで動いているのではなく、その水面下に、自覚されない広大な無意識の領域があることを見いだした。無意識には、道徳や社会の要請と衝突するために抑圧された欲望、とりわけ性的な生の欲動(リビドー)にかかわる願望が押し込められている。
抑圧された欲望は消えてなくなるのではなく、形を変えて意識の表面に現れる。は願望が偽装されてかなえられる場であり、言い間違いや度忘れ、そして神経症の症状も無意識のメッセージである。精神分析は、自由連想や夢の解釈を通じてその意味を読み解き、治療しようとする方法だった。
人間は自分の心の主人ですらない、という無意識の発見は、理性的な主体という近代の人間観を根本から揺さぶり、20世紀の思想・芸術に計り知れない影響を与えた。

ひっかけポイント
理性が常に心の主人だという見方こそ、フロイトが覆した近代的人間観。集合的無意識は弟子のユングの概念で、フロイトの個人の無意識と区別する。

選択肢の確認

①「心の働きの大部分は自覚されない無意識であり、それが夢や言い間違い、神経症の症状となって現れるとした」
正しい。
正解。フロイトは、心の大部分が自覚されない無意識であり、抑圧された欲望が夢や言い間違い、神経症の症状に現れるとした。

②「人間の心はすべて意識によって統制されており、理性が常に心の主人であるとした」
誤り。
理性が常に心の主人だという近代的人間観こそ、無意識の発見によってフロイトが覆したものである。

③「人類に共通する集合的無意識が、神話や象徴を生み出すとした」
誤り。
人類に共通する集合的無意識はユングの概念であり、フロイトの無意識は個人が抑圧した欲望の領域である。

④「心の研究は、外から観察できる行動の分析だけに限るべきであるとした」
誤り。
観察可能な行動だけに研究を限るのは行動主義の立場であり、無意識の内面を解釈する精神分析とは対照的である。

覚えるポイント

  • フロイト=精神分析の創始者、無意識の発見
  • 抑圧された欲望が夢・失錯行為・症状に現れる
  • 理性的主体という近代の人間観を揺さぶった

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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