RN9-090公共・倫理 対策問題

倫理D 現代の諸課題と倫理(4) 家族・地域社会と共生

共生社会をめぐるソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)の考え方についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

貧困や障害、国籍などを理由に人々を社会の周縁に追いやる社会的排除に対して、すべての人を社会の一員として包み支え合うことを目指す考え方

この問題のポイント

社会的排除と社会的包摂の対概念を理解しているかを問う。排除の反対概念としての包摂という位置づけが核心。

解説

**ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)**は、**ソーシャル・エクスクルージョン(社会的排除)への対抗理念である。
社会的排除とは、貧困・失業・障害・病気・国籍・性のあり方などを理由に、人々が教育・雇用・住居・人間関係など社会の諸活動への参加から締め出され、社会の周縁に追いやられていく過程を指す。単なる所得の低さではなく、つながりと参加の喪失に注目する概念である。
これに対し社会的包摂は、誰も排除せず、すべての人を社会の一員として包み込み、支え合う社会を目指す。ノーマライゼーションや
ダイバーシティ(多様性)**の尊重とも重なり合い、EUの社会政策や日本の福祉政策の理念として掲げられてきた。
具体的には、生活困窮者の自立支援、ひきこもりや孤立への支援、外国人住民の受け入れ環境の整備、障害者の雇用促進などがこの理念に基づく取り組みであり、共生社会の実現を支える中心概念となっている。

ひっかけポイント
施設への隔離や自立できる人だけの社会という排除の発想を包摂と呼ばせる誤答が定番。誰も排除しないが理念の核心である。

選択肢の確認

①「援助を受ける人々は社会のあり方の決定に参加すべきではないという考え方」
誤り。
誤答理由: 包摂は当事者の社会参加を重んじる理念であり、援助を受ける人々を決定から排除する考え方はその趣旨に反する。

②「貧困や障害、国籍などを理由に人々を社会の周縁に追いやる社会的排除に対して、すべての人を社会の一員として包み支え合うことを目指す考え方」
正しい。
正解。ソーシャル・インクルージョンは、貧困や障害、国籍などを理由とする社会的排除に対抗し、すべての人を社会の一員として包み支え合うことを目指す理念である。

③「社会になじめない人々を特定の施設や地域に集めて、一般社会から切り離して生活させる考え方」
誤り。
誤答理由: 特定の施設や地域への隔離は排除の発想そのものであり、包摂の理念と正反対である。

④「経済的に自立できる人だけを社会の正式な構成員として認める考え方」
誤り。
誤答理由: 経済的自立の可否で構成員を選別する考え方は排除の論理であり、誰も排除しないという包摂の理念に反する。

覚えるポイント

  • 社会的包摂は社会的排除への対抗理念
  • すべての人を社会の一員として包み支え合う
  • ダイバーシティ尊重とともに共生社会の基盤

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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