KZ-R7HB-02|地理総合・地理探究 対策問題
この雨温図の地点の周辺の海域には寒流が流れ、湿った空気が斜面を上昇すると霧が発生して常緑広葉樹林を潤している。寒流と沿岸の気候の関係に関する知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 1
正解
寒流の上の空気は下から冷やされて安定するため上昇気流が生じにくく、沿岸は降水量が少なくなる一方、霧が発生しやすい
この問題のポイント
寒流が沿岸の気候に与える影響(少雨と霧)の仕組みを問う。海岸砂漠の成因として頻出の内容である。
解説
寒流は高緯度側から低緯度側へ流れる冷たい海流である。寒流の上を通る空気は下層から冷やされるため、上ほど暖かい安定した状態になり、上昇気流が発達しにくい。雲が厚く成長できないため降水が少なくなり、沿岸には乾燥した気候が生じる。
一方、冷たい海面に接した湿った空気は水蒸気が凝結しやすく、霧が頻繁に発生する。雨は降らないのに霧が多いという独特の環境が、寒流沿岸の特徴である。
この仕組みでできた乾燥地域を海岸砂漠といい、ペルー海流沿いのアタカマ砂漠、ベンゲラ海流沿いのナミブ砂漠が代表例である。図の地点のように、寒流沿岸の島や山地では、霧が斜面にぶつかる高さに水分が供給され、乾燥地域の中に常緑の森林が帯状に成立することがある。
海流と気候の関係は、暖流+偏西風による高緯度の温和な気候(西岸海洋性気候)と対で整理しておきたい。
ひっかけポイント
寒流と暖流の定義の入れ替え、寒流沿岸を多雨とする逆の記述が定番。寒流=大気安定=少雨・霧、と因果で覚える。
選択肢の確認
①「寒流の上の空気は下から冷やされて安定するため上昇気流が生じにくく、沿岸は降水量が少なくなる一方、霧が発生しやすい」
✅ 正しい。
正解。寒流上の空気は下から冷やされて安定し上昇気流が生じにくいため少雨となる一方、冷たい海面で水蒸気が凝結して霧が多発する。
②「寒流の上では蒸発が盛んになるため、寒流沿岸は世界有数の多雨地域になる」
❌ 誤り。
誤答理由: 寒流の上では大気が安定して雲が発達しにくく、降水は少なくなる。多雨地域になるという記述は因果が逆である。
③「寒流は低緯度から高緯度へ向かって流れる暖かい海流のことである」
❌ 誤り。
誤答理由: 低緯度から高緯度へ流れる暖かい海流は暖流の定義である。寒流は高緯度側から低緯度側へ流れる冷たい海流を指す。
④「海岸砂漠は暖流が流れる沿岸に典型的にみられる地形である」
❌ 誤り。
誤答理由: 海岸砂漠は寒流沿岸に形成される。アタカマ砂漠はペルー海流、ナミブ砂漠はベンゲラ海流という寒流沿いの例が代表である。
覚えるポイント
- 寒流の上では大気が安定し少雨・多霧になる
- 海岸砂漠の例はアタカマ砂漠(ペルー海流)とナミブ砂漠(ベンゲラ海流)
- 寒流は高緯度から低緯度へ流れる冷たい海流
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。