KZ-R7T-05|地理総合・地理探究 対策問題
図は、国群A〜C(アメリカ合衆国とカナダ、スリランカとフィリピン、ドイツとフランスのいずれか)について、耕地1ha当たり穀物生産額(横軸)と農民1人当たり穀物生産額(縦軸)を示す。図の読み取りとして最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 4
正解
Aは農民1人当たりの生産額が突出して大きい一方で耕地1ha当たりの生産額は小さく、大型機械による大規模経営が発達した国群と考えられる
この問題のポイント
土地生産性と労働生産性という農業の2つの生産性指標を区別し、散布図上の位置から農業の型を判別する問題。
解説
農業の生産性には、土地生産性(耕地1ha当たりの生産額・収量)と労働生産性(農民1人当たりの生産額)の2つの尺度がある。
Aは縦軸(労働生産性)の値が突出して大きく、横軸(土地生産性)は小さい。広大な農地を少人数が大型機械で耕作するアメリカ合衆国とカナダの企業的穀物農業の型である。1人が経営する面積が非常に大きいため、面積当たりの収益は低くても、1人当たりの生産額は莫大になる。
Cは逆に、横軸の値が大きく縦軸はごく小さい。狭い水田に多くの労働力を投入するスリランカとフィリピンの集約的稲作の型で、土地生産性は高いが労働生産性は低い。
Bはその中間で、機械化と集約的な経営を両立させたドイツとフランスの混合農業・商業的農業にあたる。
2軸の意味を取り違えなければ、3つの国群は明快に判別できる。
ひっかけポイント
土地生産性と労働生産性の混同がこの図の最大の罠。「大規模=何でも高い」ではなく、企業的農業は土地生産性がむしろ低い点が核心。
選択肢の確認
①「Aは耕地1ha当たりの生産額が3つの国群の中で最も大きい」
❌ 誤り。
誤答理由: 耕地1ha当たり生産額が最も大きいのは横軸で10を超えるCである。Aは横軸の値が小さい。
②「Cは農民1人当たりの生産額が3つの国群の中で最も大きい」
❌ 誤り。
誤答理由: Cの縦軸(農民1人当たり生産額)はほぼゼロに近く最小である。最大なのはAであり、読みが逆である。
③「BはCよりも耕地1ha当たりの生産額が大きい」
❌ 誤り。
誤答理由: 横軸ではCがBを上回っており、BがCより大きいという比較は図と逆である。
④「Aは農民1人当たりの生産額が突出して大きい一方で耕地1ha当たりの生産額は小さく、大型機械による大規模経営が発達した国群と考えられる」
✅ 正しい。
正解。Aは縦軸(労働生産性)が突出し横軸(土地生産性)が小さい。大型機械の大規模経営で1人当たり生産額が大きいアメリカ・カナダの型である。
覚えるポイント
- 企業的穀物農業は労働生産性が高く土地生産性は低い
- アジアの集約的稲作は土地生産性が高く労働生産性は低い
- ヨーロッパの農業は両者の中間的な位置
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。