KZ-R8T-13|地理総合・地理探究 対策問題
図が題材とする女性の労働と社会の関係についての知識として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る
正解: 4
正解
北ヨーロッパ諸国では保育サービスなど社会保障制度の充実を背景に女性の労働力率が高く、就業者の多くは第三次産業で働いている
この問題のポイント
女性の労働参加の地域差を、社会保障・宗教慣習・産業構造の3つの要因から説明できるかを問う。
解説
女性の働き方は、その社会の制度と文化を色濃く反映する。
北ヨーロッパ(ノルウェー・スウェーデンなど)では、充実した保育サービスや育児休業制度、男女平等を重視する政策により、出産後も働き続けやすい環境が整い、女性の労働力率は6〜7割台と高い。就業先は医療・福祉・教育などの第三次産業が中心である。
西アジア・北アフリカの一部のイスラム圏諸国では、女性の就労を制限する社会的慣習の影響で、労働力率が2割前後と世界で最も低い水準の国が多い。
一方、発展途上国の農村部では、女性は農作業や家事労働の重要な担い手であり、サハラ以南アフリカや東南アジアでは女性の労働力率がむしろ高い国も多い。
また、経済発展に伴い産業の中心が第三次産業へ移る経済のサービス化が進むと、女性を含む就業者の第三次産業割合は上昇していく。
ひっかけポイント
「労働力率の高低」を先進国・途上国で単純に二分できない点が狙われる。北欧=高い、イスラム圏の一部=低い、途上国農村=高い、という3類型で整理する。
選択肢の確認
①「西アジアや北アフリカのイスラム圏諸国は、女性の労働力率が世界で最も高い地域である」
❌ 誤り。
誤答理由: 西アジア・北アフリカの一部イスラム圏諸国は社会的慣習の影響で女性の労働力率が世界で最も低い水準にある。最も高いという記述は逆である。
②「発展途上国では、女性が農業に従事することはほとんどない」
❌ 誤り。
誤答理由: 途上国の農村では女性は農作業の重要な担い手であり、農業に従事しないという断定は実態に反する。
③「経済のサービス化が進むと、第三次産業に従事する就業者の割合は低下していく」
❌ 誤り。
誤答理由: 経済のサービス化が進めば第三次産業就業者の割合は上昇する。低下するという向きが逆である。
④「北ヨーロッパ諸国では保育サービスなど社会保障制度の充実を背景に女性の労働力率が高く、就業者の多くは第三次産業で働いている」
✅ 正しい。
正解。北欧では保育サービスや育児休業制度の充実により女性が働き続けやすく、労働力率が高い。就業先は医療・福祉・教育など第三次産業が中心である。
覚えるポイント
- 北欧は社会保障の充実で女性の労働力率が高い
- 西アジア・北アフリカの一部は宗教的慣習で低い
- サービス経済化で第三次産業就業者の割合は上昇する
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。