SG5-007地理総合・地理探究 対策問題

地理総合B 国際理解と国際協力(1) 生活文化の多様性と国際理解

シベリアの都市で建物を高床式にすることが多い理由として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

建物から出る熱が地中の永久凍土を融かし、地盤が緩んで建物が傾くのを防ぐため

この問題のポイント

冷帯・寒帯の地面下に広がる永久凍土の性質から、高床式建築の目的を推論できるかを問う。熱帯の高床式との目的の違いが判断の軸。

解説

シベリアなど冷帯北部から寒帯にかけての地域では、地下に一年中凍ったままの永久凍土が広がっている。
永久凍土の上に普通の建物を建てると、暖房などで生じた建物の熱が地面に伝わって凍土が融け、地盤が沈下して建物が傾いたり壊れたりする。これを防ぐため、シベリアのヤクーツクなどの都市では、地中深くまで杭を打ち込み、床を地面から離した高床式の建物が多く建てられている。床下に空間を設けることで、建物の熱が直接地面に伝わらないようにしているのである。
同様の理由から、パイプライン(石油や天然ガスの輸送管)も地上に高く架設される区間がある。
近年は地球温暖化によって永久凍土の融解が進み、建物の倒壊や、凍土中の温室効果ガスの放出が新たな問題となっている。

ひっかけポイント
高床式の理由を「湿気や洪水対策」とするのは熱帯の説明で、シベリアでは永久凍土対策。移動式住居は遊牧地域のゲルなどで、定住都市の高床建築とは別物である。

選択肢の確認

①「地価が高いため、床下空間を駐車場として利用する必要があるため」
誤り。
誤答理由: 駐車場確保などの土地利用の事情ではなく、永久凍土の融解防止という自然環境への対応が理由である。

②「建物から出る熱が地中の永久凍土を融かし、地盤が緩んで建物が傾くのを防ぐため」
正しい。
正解。永久凍土の上に建物を直接建てると暖房の熱で凍土が融け、地盤沈下で建物が傾く。床下に空間を設けて熱を地面に伝えない高床式が合理的な対策となる。

③「地面からの湿気とスコールによる洪水の被害を避けるため」
誤り。
誤答理由: 湿気やスコール・洪水への対策は熱帯の高床式住居の目的である。シベリアの高床は寒冷地特有の永久凍土対策で、目的が全く異なる。

④「家畜とともに移動する遊牧生活で、住居の解体と運搬を容易にするため」
誤り。
誤答理由: 移動生活のための解体しやすい住居はモンゴルのゲルなど遊牧民のものである。シベリアの高床式建物は都市の定住用建築である。

覚えるポイント

  • シベリアの高床式は建物の熱による永久凍土の融解防止
  • ヤクーツクなど永久凍土地帯の都市で典型的
  • 温暖化による凍土融解が建物被害と温室効果ガス放出を招く

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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