SG5-011|地理総合・地理探究 対策問題
地中海沿岸の伝統的な住居に、厚い石の壁・小さな窓・白く塗られた外壁が多くみられる理由として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
夏に日差しが強く乾燥する気候のため、日射を反射し室内への熱の侵入を防ぐ必要があるから
この問題のポイント
地中海性気候(Cs)の「夏の強い日差しと乾燥」という特徴から、住居の形態を推論できるかを問う。白壁・厚い壁・小さな窓のそれぞれの機能を気候と結び付ける。
解説
地中海沿岸は地中海性気候(Cs)に属し、夏は亜熱帯高圧帯に覆われて晴天が続き、日差しが強く乾燥する。ギリシャのエーゲ海の島々やイタリア南部、スペインでみられる伝統的な住居は、この夏の暑さへの適応である。
白く塗られた外壁は、強い日射を反射して壁が熱を吸収するのを防ぐ。厚い石の壁は熱を伝えにくく、昼間の熱が室内に届くのを遅らせる。小さな窓は、強い日差しと熱気の侵入を最小限に抑える。石が使われるのは、この地域で石材が得やすく、夏の乾燥に強い硬葉樹(オリーブなど)ばかりで建築用の木材が乏しいことにもよる。
同じ発想は乾燥帯の住居にも共通しており、「強い日差しの地域では壁を厚く窓を小さく」という適応の型として理解できる。
ひっかけポイント
多雨対応の急勾配屋根や高床式は湿潤地域、永久凍土対策はシベリアの説明。地中海沿岸=夏乾燥(Cs)という気候区の特徴から住居を導く問題で、気候区の取り違えが命取りになる。
選択肢の確認
①「永久凍土の融解を防ぐため、地面と建物を切り離す必要があるから」
❌ 誤り。
誤答理由: 永久凍土対策はシベリアなど冷帯・寒帯の高床式建物の理由である。温帯の地中海沿岸に永久凍土はない。
②「高温多湿で洪水が多いため、床を高くして風を通す必要があるから」
❌ 誤り。
誤答理由: 高温多湿・洪水対応の高床式は熱帯の住居の説明である。地中海沿岸の夏はむしろ乾燥するため、湿気対策は主要な課題ではない。
③「夏に日差しが強く乾燥する気候のため、日射を反射し室内への熱の侵入を防ぐ必要があるから」
✅ 正しい。
正解。地中海性気候は夏に亜熱帯高圧帯に覆われて高温乾燥となるため、日射を反射する白壁、熱を通しにくい厚い石壁、熱気の侵入を抑える小さな窓が発達した。
④「一年を通じて雨が多いため、雨水を速やかに流す必要があるから」
❌ 誤り。
誤答理由: 地中海性気候の夏は乾燥し、年中多雨ではない。急勾配の屋根で雨を流す工夫は多雨地域の住居の説明である。
覚えるポイント
- 地中海性気候は夏に高温乾燥、日差しが強い
- 白壁は日射の反射、厚い石壁と小さな窓は熱の遮断
- 石材が豊富で建築用木材が乏しいことも背景
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。