TK2-A15|地理総合・地理探究 対策問題
火山がもたらす恩恵と災害についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
火山は温泉や地熱発電、美しい景観による観光資源をもたらす一方、火砕流や火山灰などの災害を引き起こす二面性をもつ
この問題のポイント
火山と人間生活の関わりを恩恵と災害の両面から捉えられるかを問う。「資源・観光」と「火砕流・降灰」の二面性、カルデラの定義が判断材料になる。
解説
環太平洋造山帯に位置する日本には100以上の活火山があり、火山は生活に深く関わっている。
恩恵の面では、まず温泉が各地の観光の基盤となり、火山の熱を利用する地熱発電は再生可能エネルギーとして注目される(大分県の八丁原発電所など)。火山灰土は水はけがよく、シラス台地のように畑作に利用される。富士山や阿蘇山のような景観は観光資源であり、湧水などの恵みもある。
災害の面では、高温のガスと火山灰が高速で斜面を下る火砕流(1991年の雲仙普賢岳で甚大な被害)、広域に降る火山灰(航空機の運航や農業に影響)、溶岩流、火山泥流、噴石などがある。このため各火山ではハザードマップの整備や入山規制などの対策がとられている。
なおカルデラは、巨大噴火などで山体が陥没してできた大きなくぼ地であり、阿蘇山のカルデラは世界最大級で、内部に市街地や鉄道がある。
ひっかけポイント
カルデラは「陥没したくぼ地」であり、溶岩台地とする定義のすり替えに注意。「日本に活火山がない」は環太平洋造山帯に属する日本の位置づけと矛盾する明白な誤り。
選択肢の確認
①「火山は災害をもたらすだけの存在であり、人間生活への恩恵は全くない」
❌ 誤り。
誤答理由: 火山は温泉・地熱発電・肥沃な土壌・観光資源など多くの恩恵ももたらしており、災害だけの存在という説明は一面的である。
②「カルデラとは、溶岩が流れ固まってできた平坦な台地のことをいう」
❌ 誤り。
誤答理由: カルデラは巨大噴火などによる陥没でできた大きなくぼ地であり、溶岩の台地ではない。阿蘇山のカルデラが代表である。
③「日本には活火山が存在しないため、火山災害への備えは必要ない」
❌ 誤り。
誤答理由: 日本には100以上の活火山があり、環太平洋造山帯に位置する世界有数の火山国である。活火山がないという説明は明白な誤りである。
④「火山は温泉や地熱発電、美しい景観による観光資源をもたらす一方、火砕流や火山灰などの災害を引き起こす二面性をもつ」
✅ 正しい。
正解。火山は温泉・地熱発電・観光などの恩恵をもたらす一方、火砕流や降灰などの災害も引き起こす。恩恵と災害の二面性の理解が重要である。
覚えるポイント
- 恩恵=温泉・地熱発電・観光・湧水
- 災害=火砕流・火山灰・溶岩流(雲仙普賢岳の火砕流)
- カルデラ=陥没地形、阿蘇山が世界最大級
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。