TK4-004|地理総合・地理探究 対策問題
OPEC(石油輸出国機構)と資源ナショナリズムについての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
産油国が石油資源に対する自国の権益を守るために結成した組織で、1970年代の石油危機で価格決定の主導権を国際石油資本から奪った
この問題のポイント
OPECの性格(産油国側の組織)と資源ナショナリズムの意味、石油危機による力関係の転換を問う。
解説
第二次世界大戦後しばらく、石油の探鉱・生産・販売は国際石油資本(メジャー)と呼ばれる欧米の巨大企業が支配し、産油国の取り分は小さかった。
これに対し、「自国の資源は自国のために利用する」という資源ナショナリズムの考え方が高まり、産油国は1960年にOPEC(石油輸出国機構)を結成した。サウジアラビア・イラン・イラク・クウェート・ベネズエラが原加盟国である。アラブ諸国は別にOAPECも結成した。
1973年の第1次石油危機では、第4次中東戦争を機にアラブ産油国が原油価格を大幅に引き上げ、供給を制限した。これにより価格決定の主導権はメジャーから産油国側へ移り、世界経済は激しいインフレと不況に見舞われた。
先進国側は対抗して**IEA(国際エネルギー機関)**を設立し、省エネルギーと石油備蓄、エネルギー源の多様化を進めた。
ひっかけポイント
OPEC=産油国(売り手)の組織、IEA=消費国(買い手)側の機関という立場の取り違えが定番。石油危機の前後でメジャーと産油国の力関係が逆転した流れを押さえる。
選択肢の確認
①「産油国が石油資源に対する自国の権益を守るために結成した組織で、1970年代の石油危機で価格決定の主導権を国際石油資本から奪った」
✅ 正しい。
正解。OPECは資源ナショナリズムを背景に1960年に産油国が結成し、1973年の石油危機で原油価格の決定権をメジャーから奪って世界経済を揺るがした。
②「石油を輸入する先進国が安定供給のために結成した組織である」
❌ 誤り。
誤答理由: OPECは石油を売る産油国側の組織である。輸入国(消費国)側が対抗して設けたのはIEAである。
③「資源ナショナリズムとは、先進国の企業が途上国の資源を自由に開発する権利を主張する考え方である」
❌ 誤り。
誤答理由: 資源ナショナリズムは産出国が自国資源への主権を主張する考え方で、先進国企業の開発権の主張とは正反対である。
④「OPECの結成以降、国際石油資本(メジャー)が原油価格の決定権を完全に独占するようになった」
❌ 誤り。
誤答理由: 石油危機を境に価格決定の主導権はメジャーから産油国側へ移っており、独占が強まったという記述は逆である。
覚えるポイント
- 資源ナショナリズムを背景に1960年にOPEC結成
- 1973年の石油危機で価格決定権が産油国側へ
- 消費国側はIEA設立・備蓄・省エネで対抗
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。