TK6-028地理総合・地理探究 対策問題

地理探究A 現代世界の系統地理的考察(3) 交通・通信、観光

世界遺産と観光の関係についての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 1

正解

世界遺産への登録は観光客の増加をもたらす一方、観光圧力による遺産の損傷や地域環境の悪化を防ぐ対策が課題となる

この問題のポイント

世界遺産登録の観光振興効果と保全義務という両面を理解しているかを問う。

解説

世界遺産は、UNESCOの世界遺産条約に基づき、人類共通の宝として登録される文化遺産・自然遺産・複合遺産である。締約国には遺産を保護・保全する義務が生じる。
登録は知名度を一気に高め、観光客の増加と地域経済の振興をもたらす。日本でも白川郷・五箇山の合掌造り集落や富士山、屋久島などで登録後に観光客が急増した。
しかしその観光客が、踏み荒らしやごみ、交通渋滞、生活空間への立ち入りといった観光圧力となり、遺産そのものや住民の生活を脅かすことがある。このため、見学者数の制限、入山料の徴収、車両の乗り入れ規制、ガイド同行の義務化などの保全と利用の両立策が講じられる。
保全状態が悪化した遺産は危機遺産の一覧に記載され、改善がなければ登録抹消もありうる。登録はゴールではなく、持続的な管理の始まりといえる。

ひっかけポイント
登録は「立ち入り全面禁止」でも「保全義務なし」でもない。観光振興と保全義務が同時に生じ、その両立が課題になるという構図で捉える。

選択肢の確認

①「世界遺産への登録は観光客の増加をもたらす一方、観光圧力による遺産の損傷や地域環境の悪化を防ぐ対策が課題となる」
正しい。
正解。世界遺産登録は観光客増と地域振興をもたらす一方、観光圧力から遺産と住民生活を守る保全策が課題となる。

②「世界遺産に登録されると、観光客の立ち入りは自動的にすべて禁止される」
誤り。
登録後も多くの遺産は見学でき、立ち入りが自動的に全面禁止されるわけではない。人数制限などの管理が行われる。

③「世界遺産には自然遺産しかなく、文化遺産という区分は存在しない」
誤り。
世界遺産には文化遺産・自然遺産・複合遺産の区分があり、自然遺産しかないという記述は誤りである。

④「世界遺産に登録された遺産には、保護や保全の義務がまったく生じない」
誤り。
世界遺産条約の締約国には遺産の保護・保全の義務が生じる。義務がまったくないという記述は誤りである。

覚えるポイント

  • 世界遺産は文化・自然・複合の3区分、締約国に保全義務
  • 登録は観光客増と地域振興をもたらす
  • 観光圧力への対策(人数制限・料金・規制)が課題

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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