TK6-059|地理総合・地理探究 対策問題
スプロール現象についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正解
市街地が無秩序に郊外へ拡大する現象で、農地と住宅の混在や道路・上下水道整備の非効率を招く
この問題のポイント
スプロールの定義(無秩序な市街地拡大)と、それがもたらす行政コスト・生活環境上の問題を理解しているかを問う。
解説
スプロール現象とは、都市の拡大期に、市街地が計画性を欠いたまま虫食い状に郊外へ広がる現象をいう。スプロールとは「無秩序に広がる」という意味である。
高度経済成長期の日本の大都市郊外では、宅地開発が農地の中に虫食い状に進み、農地と住宅が混在する景観が生まれた。その結果、次のような問題が生じた。
- 道路が狭く曲がりくねり、通学や防災に不安が残る
- 上下水道・ごみ収集・学校などの整備を分散した宅地ごとに行うため、行政コストが非効率になる
- 農業経営と住宅生活の摩擦(農薬散布や日照など)
これを防ぐため、都市計画法では市街化を進める市街化区域と、市街化を抑える市街化調整区域を分ける線引き制度が設けられた。人口減少時代に入り、スプロールで広がった市街地を維持するコストが重荷となっており、都市機能を集約するコンパクトシティへの転換が唱えられている。
ひっかけポイント
スプロールの本質は「無秩序・虫食い状」の拡大であり、「計画的な拡大」とは正反対。人口集中や農村消滅の話とも別概念である。
選択肢の確認
①「市街地が無秩序に郊外へ拡大する現象で、農地と住宅の混在や道路・上下水道整備の非効率を招く」
✅ 正しい。
正解。スプロールは市街地が虫食い状に無秩序に広がる現象で、農地と住宅の混在やインフラ整備の非効率を招く。
②「都市計画に基づいて市街地が整然と拡大していく現象である」
❌ 誤り。
スプロールは計画性を欠いた拡大を指す語であり、計画的で整然とした拡大はスプロールとは呼ばない。
③「都心部に人口が過度に集中する現象である」
❌ 誤り。
都心への人口集中は過密の問題であり、郊外への無秩序な拡大を指すスプロールとは別である。
④「農村の人口が減少して集落が消滅する現象である」
❌ 誤り。
農村の集落消滅は過疎の問題であり、都市の市街地拡大を指すスプロールとは別の現象である。
覚えるポイント
- スプロール=市街地の無秩序な郊外への拡大
- 農地と住宅の混在、インフラ整備の非効率を招く
- 市街化区域・市街化調整区域の線引きで抑制
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。