TK7-002|地理総合・地理探究 対策問題
地誌の学習で用いられる「動態地誌的な考察」の説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
その地域を特徴づける事象を中核として取り上げ、他の事象と関連づけながら地域の性格を描き出す方法である
この問題のポイント
動態地誌と静態地誌の違いを問う。「中核となる事象から関連づける」のが動態地誌である。
解説
地誌とは、特定の地域について自然環境や産業、生活文化などを総合的に考察する分野である。その方法には大きく二つの型がある。
静態地誌は、位置・地形・気候・農業・工業・人口・都市といった項目を網羅的に順に記述していく方法である。地域の全体像を漏れなく整理できる一方、項目の羅列になりやすい。
これに対し動態地誌は、その地域を最も特徴づける事象(例えば西アジアなら乾燥気候と石油、東南アジアなら植民地支配とプランテーション)を中核に据え、そこから他の事象との関連や因果をたどって地域の性格を浮かび上がらせる方法である。現行の学習指導要領では、動態地誌的な考察や複数地域の比較が重視されている。
どちらか一方が正しいのではなく、目的に応じて使い分けることが大切である。
ひっかけポイント
「項目を網羅的に記述」は静態地誌の説明であり、動態地誌と入れ替える選択肢が定番。動態地誌は歴史のみを扱う方法ではない点にも注意。
選択肢の確認
①「自然・産業・人口などの項目を、順番にもれなく網羅的に記述していく方法である」
❌ 誤り。
誤答理由: 項目を網羅的に順に記述するのは静態地誌の説明である。動態地誌は中核事象からの関連づけを重視する。
②「地域の過去の歴史のみを対象とし、現在の姿は扱わない方法である」
❌ 誤り。
誤答理由: 動態地誌は歴史のみを扱う方法ではなく、現在の地域の姿を自然・産業・文化の関連から説明する方法である。
③「一つの地域だけを孤立させて扱い、他地域との比較を行わない方法である」
❌ 誤り。
誤答理由: 地誌学習では他地域との比較はむしろ重視される。動態地誌は比較を禁じる方法ではない。
④「その地域を特徴づける事象を中核として取り上げ、他の事象と関連づけながら地域の性格を描き出す方法である」
✅ 正しい。
正解。動態地誌は、地域を特徴づける中核的な事象を取り上げ、他の事象との関連や因果をたどって地域の性格を描く考察方法である。
覚えるポイント
- 動態地誌は特徴的な事象を中核に関連づけて考察する方法
- 静態地誌は項目別に網羅的に記述する方法
- 現在の地理学習では動態地誌的な考察と地域間比較が重視される
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。