TK7-013|地理総合・地理探究 対策問題
中国の人口移動と戸籍制度について述べた文として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
都市戸籍と農村戸籍を分ける制度のもとで、農村から沿海部の都市へ出稼ぎに向かう農民工と呼ばれる労働者が多数生じた
この問題のポイント
中国特有の戸籍制度(都市戸籍・農村戸籍)と農民工の発生、その社会問題を問う。
解説
中国では、国民を都市戸籍と農村戸籍に分けて管理する独特の戸籍制度がとられ、都市への自由な移住は制限されてきた。
しかし改革開放後、沿海部の工業化で大量の労働力需要が生まれると、内陸の農村から沿海の都市へ出稼ぎに向かう農民工が急増し、その数は2億人を超える規模となった。彼らは「世界の工場」を支える労働力となった一方、農村戸籍のままでは移動先の都市で教育・医療・住宅などの公共サービスを十分に受けられないという格差問題が生じた。親と離れて農村に残される子ども(留守児童)も社会問題となっている。
近年は中小都市を中心に戸籍取得の要件緩和が進むが、大都市では制限が残る。沿海と内陸の経済格差が人口移動を生み、戸籍制度がその移動者の生活格差を固定するという構造を理解したい。
ひっかけポイント
人口移動の方向は「農村から都市(内陸から沿海)」であり、逆方向とする記述は誤り。農民工は都市戸籍を自動取得できない点が問題の核心である。
選択肢の確認
①「農民工は移動先の都市で都市戸籍を自動的に取得でき、教育や社会保障の面で不利益を受けることはない」
❌ 誤り。
誤答理由: 農民工は都市戸籍を自動取得できず、教育・医療などの公共サービスで不利な扱いを受けることが問題となっている。
②「都市戸籍と農村戸籍を分ける制度のもとで、農村から沿海部の都市へ出稼ぎに向かう農民工と呼ばれる労働者が多数生じた」
✅ 正しい。
正解。都市戸籍と農村戸籍を分ける制度のもと、内陸農村から沿海都市への出稼ぎ労働者である農民工が2億人規模で生じた。
③「戸籍制度によって人口移動は完全に禁止されているため、農村からの出稼ぎは存在しない」
❌ 誤り。
誤答理由: 移動が制限されてきたのは事実だが、改革開放後は出稼ぎが大規模に生じており、存在しないという記述は誤りである。
④「中国の人口移動は、都市から農村へ向かう流れが一貫して主流である」
❌ 誤り。
誤答理由: 中国の人口移動の主流は農村から都市、内陸から沿海への方向であり、逆ではない。
覚えるポイント
- 中国は都市戸籍と農村戸籍を分ける戸籍制度をもつ
- 内陸農村から沿海都市への出稼ぎ労働者が農民工
- 農村戸籍のままでは都市の公共サービスに制限がある
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。