TK8-005地理総合・地理探究 対策問題

地理探究B 現代世界の地誌的考察(2) 現代世界の諸地域

ヨーロッパの統合の歩みについての説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 4

正解

石炭鉄鋼の共同管理から始まった統合はECを経て、1993年のマーストリヒト条約発効によりEUとなった

この問題のポイント

EU統合史の流れを問う。石炭鉄鋼共同体→EEC→EC→EU(1993年マーストリヒト条約)という段階の順序が判断の軸。

解説

ヨーロッパ統合は、二度の世界大戦の反省から「戦争の原因となった資源を共同管理し、不戦の共同体をつくる」という理念で始まった。
出発点は1952年発足のヨーロッパ石炭鉄鋼共同体である。フランス・西ドイツなど6か国が、独仏国境地帯で争奪の的だった石炭と鉄鋼を共同管理した。1958年にはEEC(ヨーロッパ経済共同体)が発足して関税同盟と共同市場を目指し、1967年に諸共同体が統合されてEC(ヨーロッパ共同体)となった。
1993年、マーストリヒト条約の発効により
EU(ヨーロッパ連合)が誕生し、経済統合に加えて通貨統合、共通外交・安全保障政策など政治統合
へと深化した。加盟国は当初の6か国から段階的に拡大し、2000年代の東方拡大で旧社会主義国が加わり、イギリス離脱後の現在は27か国である。
経済から政治へ、少数から多数へという統合の深化と拡大の両軸で整理することが地誌学習の鍵である。

ひっかけポイント
統合は戦後の出発で、順序は石炭鉄鋼→EEC→EC→EU。軍事同盟のNATOと経済統合のEUを混同しないこと。

選択肢の確認

①「EUは第二次世界大戦前の1920年代に発足した」
誤り。
誤答理由: 統合は第二次世界大戦後の1950年代に始まった。大戦の反省が出発点であり、戦前の発足ではない。

②「ヨーロッパの統合は軍事同盟としてのみ進められ、経済統合は行われなかった」
誤り。
誤答理由: 統合は石炭鉄鋼の共同管理という経済統合から始まった。軍事同盟はNATOで別の組織である。

③「EUの発足と同時にヨーロッパのすべての国が加盟した」
誤り。
誤答理由: 発足時は6か国で、その後段階的に拡大した。全ヨーロッパが同時加盟した事実はない。

④「石炭鉄鋼の共同管理から始まった統合はECを経て、1993年のマーストリヒト条約発効によりEUとなった」
正しい。
正解。石炭鉄鋼共同体からEEC・ECへと発展し、1993年のマーストリヒト条約発効でEUが誕生したという流れが正しい。

覚えるポイント

  • 出発点は石炭鉄鋼の共同管理(独仏和解)
  • EEC(1958)→EC(1967)→EU(1993マーストリヒト条約)
  • 深化(経済→政治)と拡大(6→27か国)の2軸で整理

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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