KO8-025|公共・政治経済 対策問題
政教分離をめぐる津地鎮祭訴訟と愛媛玉串料訴訟の比較として最も適切なものはどれか。
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正解: 3
正解
どちらも目的効果基準で判断されたが、地鎮祭は世俗的行事として合憲、玉串料支出は違憲とされた
この問題のポイント
政教分離の二大判例の共通点(基準)と相違点(結論)を整理できているかを問う比較問題。
解説
政教分離をめぐる代表的な2つの訴訟は、同じ基準・異なる結論という関係にある。
津地鎮祭訴訟(最高裁1977年)では、三重県津市が市体育館の起工式として神式の地鎮祭を行い、公金を支出したことが争われた。最高裁は、行為の目的と効果に着目する目的効果基準を示したうえで、地鎮祭は慣習化した世俗的行事であり、特定宗教への援助には当たらないとして合憲とした。
一方愛媛玉串料訴訟(最高裁1997年)では、愛媛県が靖国神社の例大祭に玉串料を支出したことについて、同じ目的効果基準を用いながら、これは社会的儀礼とはいえず宗教的意義を持ち、特定宗教への援助となるとして違憲とした。
起工式の慣習的行事か、特定神社の祭祀への支出かという事実の違いが結論を分けた。基準の共通性と結論の対比を両方問う形式が共通テストの定番である。
ひっかけポイント
「合憲・違憲」の組合せの入れ替えが最頻出。津=合憲(1977年)、愛媛=違憲(1997年)。基準はどちらも目的効果基準で共通。
選択肢の確認
①「どちらの訴訟でも公金支出は合憲とされた」
❌ 誤り。
愛媛玉串料訴訟の結論は違憲であり、どちらも合憲としたのは誤りである。
②「地鎮祭は違憲、玉串料支出は合憲とされ、基準もそれぞれ異なっていた」
❌ 誤り。
合憲・違憲の組合せが逆であるうえ、両判決とも同じ目的効果基準を用いており、基準が異なるという説明も誤りである。
③「どちらも目的効果基準で判断されたが、地鎮祭は世俗的行事として合憲、玉串料支出は違憲とされた」
✅ 正しい。
正解。両判決とも目的効果基準を用いたが、津地鎮祭は慣習化した世俗的行事として合憲、愛媛玉串料は宗教的意義を持つ支出として違憲とされた。
④「どちらの訴訟でも公金支出は違憲とされた」
❌ 誤り。
津地鎮祭訴訟の結論は合憲であり、どちらも違憲としたのは誤りである。
覚えるポイント
- 両判決とも目的効果基準を使用
- 津地鎮祭訴訟=世俗的行事で合憲
- 愛媛玉串料訴訟=宗教的意義ありで違憲
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。