KZ-R7T-06|公共・政治経済 対策問題
資料が題材とする日本の社会保障支出の構造に関する知識として最も適切なものはどれか。

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正解: 3
正解
日本の社会保障給付費は高齢化を背景に年金・医療など高齢者関係の支出の割合が大きく、家族関係支出の対GDP比は欧州諸国に比べて小さい
この問題のポイント
日本の社会保障給付の構成の偏りと、少子高齢化が財政に与える影響を問う。分野別の大小関係の理解が核心。
解説
日本の社会保障給付費は年間130兆円を超える規模に達し、その内訳は年金と医療で全体の大部分を占める。介護を加えた高齢者関係の給付が中心であり、資料の帯グラフで保健・高齢の2分野が大きいのはこの構造を反映している。
一方、児童手当や保育など家族関係の支出は対GDP比でみると欧州諸国より小さく、少子化対策の手薄さとしてしばしば指摘されてきた。こども家庭庁の設置(2023年)や児童手当の拡充は、この分野を強化する動きである。
賦課方式を基本とする社会保険では、高齢者が増えて現役世代が減れば、保険料負担は重くならざるを得ない。負担と給付のバランスの見直しが継続的な課題である。
なお介護保険は、40歳以上が納める保険料と公費(税)を組み合わせて運営される社会保険であり、全額国庫負担ではない。
ひっかけポイント
最大の給付分野を「失業」とするのは明確な誤り(失業関係はごく小さい)。介護保険=全額税方式という記述も社会保険方式の理解を突く引っかけ。
選択肢の確認
①「少子高齢化が進行しても、現役世代の社会保険料負担は変化しない」
❌ 誤り。
賦課方式の社会保険では高齢者の増加と現役世代の減少により保険料負担は重くなる。変化しないという記述は誤り。
②「介護保険制度は全額国庫負担で運営されており、保険料は徴収されない」
❌ 誤り。
介護保険は40歳以上の保険料と公費を組み合わせた社会保険方式であり、全額国庫負担ではない。
③「日本の社会保障給付費は高齢化を背景に年金・医療など高齢者関係の支出の割合が大きく、家族関係支出の対GDP比は欧州諸国に比べて小さい」
✅ 正しい。
正解。日本の社会保障給付は年金・医療など高齢者関係が中心で、家族関係支出の対GDP比は欧州諸国より小さい。資料の帯の構成もこれを反映する。
④「日本の社会保障給付費の中で最も大きな割合を占めるのは、失業関係の給付である」
❌ 誤り。
失業関係の給付は社会支出の中でごく小さな割合であり、最大という記述は構成の理解を誤っている。
覚えるポイント
- 給付費の中心は年金・医療(高齢者関係)
- 家族関係支出は国際的にみて小さい
- 介護保険は保険料+公費の社会保険方式
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。