KZ-R7T-12|公共・政治経済 対策問題
資料1は女性の年齢階級別・就業形態別就業率を1987年と2017年で比較したものである。読み取りとして最も適切なものはどれか。

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正解: 2
正解
出産・育児期にあたる年齢層で就業率が落ち込むM字型の谷は、1987年に比べて2017年では浅くなっている
この問題のポイント
女性の年齢階級別就業率が描くM字カーブの形を、2つの年で比較する問題。谷の深さの変化が最大の読みどころ。
解説
日本の女性の年齢階級別の就業率(労働力率)は、20歳代でいったん高まり、出産・育児期の30歳前後で落ち込み、子育てが一段落した40歳代で再び高まるというM字カーブを描いてきた。
資料1の1987年のグラフでは、この谷がはっきりと深く現れている。結婚や出産を機に退職する女性が多かったことを示す。
これに対し2017年のグラフでは、30歳前後の落ち込みが小さくなり、谷が浅く、全体として台形に近い形へ変化している。出産後も就業を続ける女性が増えたことの表れである。
また2017年のグラフでは、非正規の職員・従業員の部分が各年齢層で厚くなっており、就業率の上昇が非正規雇用の拡大を伴っていたことも読み取れる。谷が浅くなったことと、働き方の中身の変化とを分けて捉えることが大切である。
ひっかけポイント
谷が「浅くなった」のか「深くなった」のかの向きの取り違えが定番。M字の谷の位置(30歳前後)と深さの変化を分けて確認する。
選択肢の確認
①「2017年の就業率は、すべての年齢階級で1987年を下回っている」
❌ 誤り。
2017年の就業率は多くの年齢階級で1987年を上回っており、すべてで下回るという読みは誤り。
②「出産・育児期にあたる年齢層で就業率が落ち込むM字型の谷は、1987年に比べて2017年では浅くなっている」
✅ 正しい。
正解。1987年には30歳前後に深い谷を持つM字型だったが、2017年には谷が浅くなり台形に近づいている。
③「30歳前後の就業率の落ち込みは、1987年よりも2017年の方が深くなっている」
❌ 誤り。
谷の深さの比較が逆である。2017年の落ち込みは1987年より明らかに小さい。
④「1987年には、年齢階級による就業率の違いはほとんどみられない」
❌ 誤り。
1987年のグラフには30歳前後の深い谷というはっきりした年齢差が現れている。
覚えるポイント
- 女性の就業率はM字カーブを描いてきた
- M字の谷は1987年より2017年の方が浅い
- 2017年は非正規雇用の割合の厚みも特徴
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。