KZ-R8H-06|公共・政治経済 対策問題
図1が示す市町村合併(平成の大合併)が進んだ時期の地方自治制度に関する知識として最も適切なものはどれか。

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正解: 2
正解
地方分権一括法の施行(2000年)で国と地方の関係が見直されるなか、市町村の行財政基盤を強化するため市町村合併が推進された
この問題のポイント
平成の大合併の背景にある地方分権改革の知識を問う。地方分権一括法・住民投票・地方財政の各制度の正確な理解が必要。
解説
地方分権一括法(2000年施行)は、国と地方を上下関係から対等・協力の関係へ改めた改革である。国の指揮監督の下で地方が国の事務を代行する機関委任事務は廃止され、地方の事務は自治事務と法定受託事務に再編された。
分権により市町村が担う仕事が増えるため、小規模な町村では行財政能力の不足が課題となった。そこで国は合併特例法により財政支援を用意して市町村合併(平成の大合併)を推進し、図1のように町・村の数が急減した。
なお、地方自治体が条例に基づいて行う住民投票の結果には法的拘束力がないのが原則である。また地方交付税は自治体間の財政力の格差を是正するために国から交付される使途が自由な財源であり、使途が特定される国庫支出金と区別される。
ひっかけポイント
機関委任事務は「拡大」ではなく「廃止」。地方交付税(使途自由)と国庫支出金(使途特定)の入れ替えは最頻出の引っかけ。
選択肢の確認
①「地方交付税は、使いみちが特定の事業に限定された国からの支出金である」
❌ 誤り。
使途が特定されるのは国庫支出金である。地方交付税は財政力格差を是正するための使途自由な一般財源である。
②「地方分権一括法の施行(2000年)で国と地方の関係が見直されるなか、市町村の行財政基盤を強化するため市町村合併が推進された」
✅ 正しい。
正解。地方分権一括法(2000年施行)で分権が進むなか、市町村の行財政基盤強化のため合併特例法による財政支援で平成の大合併が推進された。
③「地方分権一括法は、国の指揮監督の下で地方が事務を行う機関委任事務を拡大した」
❌ 誤り。
地方分権一括法は機関委任事務を拡大ではなく廃止し、自治事務と法定受託事務に再編した。向きが逆の記述である。
④「市町村合併の是非を問う住民投票の結果には、必ず法的拘束力が認められる」
❌ 誤り。
条例に基づく住民投票の結果に法的拘束力はないのが原則である。「必ず認められる」は誤り。
覚えるポイント
- 地方分権一括法で機関委任事務を廃止、国と地方は対等へ
- 合併の狙いは市町村の行財政基盤の強化
- 地方交付税は使途自由、国庫支出金は使途特定
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。