PE-A3-02|公共・政治経済 対策問題
日本の違憲審査制についての説明として最も適切なものはどれか。
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正解: 4
正解
違憲審査は具体的な事件の裁判に付随して行われ、最高裁判所だけでなく下級裁判所も違憲審査権をもつ
この問題のポイント
違憲審査制の型を問う問題。「付随的審査制」「すべての裁判所が行使」「終審が最高裁=憲法の番人」という日本型の特徴で解ける。
解説
憲法81条は、法律・命令などが憲法に適合するかを決定する違憲審査権(違憲立法審査権)を裁判所に与えている。憲法を頂点とする法体系を守り、法の支配を実現するための仕組みである。
日本の違憲審査は、アメリカ型の付随的違憲審査制である。すなわち、具体的な事件の裁判を行う中で、その解決に必要な限りで法令の合憲性を審査する。したがって審査権は最高裁だけでなく地方裁判所などの下級裁判所ももつ。ただし最終的な判断を下す終審は最高裁であり、最高裁は「憲法の番人」と呼ばれる。
これに対しドイツなどには、事件と無関係に法令そのものを審査する憲法裁判所を置く抽象的審査制があるが、日本は採用していない。
最高裁による法令違憲の判断は、尊属殺重罰規定(1973年)、薬事法距離制限(1975年)、在外国民の選挙権制限(2005年)、婚外子相続分差別(2013年)など複数の例がある。
ひっかけポイント
「最高裁のみが審査権をもつ」「憲法裁判所がある」は日本の制度と異なる。法令違憲の判決は複数存在するので「一度もない」も誤り。付随的審査制という型を軸に判別する。
選択肢の確認
①「違憲審査権は、終審裁判所である最高裁判所だけがもっている」
❌ 誤り。
誤答理由: 違憲審査権は最高裁だけでなく下級裁判所ももつ。最高裁は終審として最終判断を下すため「憲法の番人」と呼ばれるにすぎない。
②「日本では、具体的な事件と関係なく法令の合憲性そのものを審査する憲法裁判所が設置されている」
❌ 誤り。
誤答理由: 事件と無関係に法令を審査する憲法裁判所はドイツなどの制度であり、日本には設置されていない。
③「最高裁判所がこれまでに法律の規定を違憲と判断した例は一度もない」
❌ 誤り。
誤答理由: 最高裁は尊属殺重罰規定(1973年)や薬事法距離制限(1975年)など、複数の法令違憲判決を下している。
④「違憲審査は具体的な事件の裁判に付随して行われ、最高裁判所だけでなく下級裁判所も違憲審査権をもつ」
✅ 正しい。
正解。日本はアメリカ型の付随的違憲審査制をとり、具体的事件の裁判に付随して審査が行われるため、下級裁判所を含むすべての裁判所が違憲審査権をもつ。
覚えるポイント
- 日本は具体的事件に付随して審査(付随的審査制)
- 違憲審査権はすべての裁判所がもち、終審は最高裁
- 尊属殺・薬事法など法令違憲の判例が複数ある
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。