PE6-070|公共・政治経済 対策問題
現在の日本の農業政策についての説明として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 2
正解
1999年制定の食料・農業・農村基本法は食料の安定供給や農業の多面的機能を掲げ、2024年の改正では食料安全保障の確保が基本理念に据えられた
この問題のポイント
農業政策の基本法の変遷を問う問題。「農業基本法(1961年)→食料・農業・農村基本法(1999年、2024年改正)」という新旧の交代がカギ。
解説
1961年の農業基本法は、農工間の所得格差の是正をめざし、経営規模の拡大や畜産・果樹などへの選択的拡大を掲げた。
これに代わって1999年に制定されたのが食料・農業・農村基本法(新農業基本法)である。理念として、食料の安定供給の確保、農業の多面的機能(国土や水源の保全、景観の形成など農産物の供給以外の働き)の発揮、農業の持続的発展、農村の振興を掲げた。
世界的な食料情勢の不安定化を受け、2024年の改正では、食料安全保障の確保が基本理念の中心に据えられ、四半世紀ぶりの見直しとして注目された。
また近年は、生産(1次)だけでなく加工(2次)・販売(3次)まで農家が一体的に手がけて付加価値を高める6次産業化や、農地の集積による経営の大規模化、スマート農業の導入などが推進されている。
ひっかけポイント
1961年の農業基本法は1999年に新基本法へ交代済み。多面的機能は「農産物供給以外のプラスの働き」であり、公害のことではない。
選択肢の確認
①「6次産業化とは、農家が農業をやめて製造業に転職することをいう」
❌ 誤り。
6次産業化は農家が生産に加えて加工・販売まで一体的に手がけて付加価値を高める取組みであり、離農・転職のことではない。
②「1999年制定の食料・農業・農村基本法は食料の安定供給や農業の多面的機能を掲げ、2024年の改正では食料安全保障の確保が基本理念に据えられた」
✅ 正しい。
正解。1999年の食料・農業・農村基本法は食料の安定供給と農業の多面的機能を理念に掲げ、2024年改正では食料安全保障の確保が基本理念に据えられた。
③「1961年の農業基本法が現在もそのまま施行されている」
❌ 誤り。
1961年の農業基本法は1999年に食料・農業・農村基本法に取って代わられており、現行法ではない。
④「農業の多面的機能とは、農業が公害を発生させる機能のことをいう」
❌ 誤り。
多面的機能とは国土保全・水源かん養・景観形成など農産物供給以外のプラスの働きを指し、公害の発生ではない。
覚えるポイント
- 食料・農業・農村基本法は1999年制定、多面的機能を重視
- 2024年改正で食料安全保障を基本理念に
- 6次産業化=生産×加工×販売の一体化
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。