PE7-001|公共・政治経済 対策問題
主権国家を単位とする国際社会の成立について述べた文として最も適切なものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正解
三十年戦争を終結させた1648年のウェストファリア条約を機に、主権国家を構成単位とする国際秩序が形づくられた
この問題のポイント
主権国家体制の起点を問う問題。「1648年・ウェストファリア条約・三十年戦争の講和」という組合せで解ける。
解説
ドイツを主戦場とした宗教戦争である三十年戦争の講和会議で結ばれたのが、1648年のウェストファリア条約である。
この条約は、ヨーロッパ最初の本格的な国際会議による講和であり、各国の主権と領土を相互に尊重し合う秩序を確認した。ローマ教皇や神聖ローマ皇帝といった中世的な普遍的権威は後退し、対等な主権国家が並び立つ主権国家体制(ウェストファリア体制)が成立した。
以後の国際社会は、国内の政府のような上位の統一権力を持たず、主権国家の合意である国際法や勢力均衡によって秩序を保とうとする構造になる。
この「上位権力の不在」こそが、国内社会と国際社会の最大の違いとして今日まで続く論点である。
ひっかけポイント
ウィーン会議(1814〜15年、フランス革命後の秩序再建)との年代の入れ替えが定番。ウェストファリア条約は教皇権の強化ではなく後退をもたらした点も逆にされやすい。
選択肢の確認
①「ウェストファリア条約により、ローマ教皇が各国の上に立つ権威として強化された」
❌ 誤り。
誤答理由: ウェストファリア条約は教皇や神聖ローマ皇帝といった普遍的権威の後退をもたらしたのであり、教皇権の強化とは逆である。
②「主権国家体制は、20世紀の国際連盟の創設によって初めて成立した」
❌ 誤り。
誤答理由: 主権国家体制は17世紀に成立しており、20世紀の国際連盟創設が起点ではない。連盟は主権国家を前提に作られた組織である。
③「三十年戦争を終結させた1648年のウェストファリア条約を機に、主権国家を構成単位とする国際秩序が形づくられた」
✅ 正しい。
正解。三十年戦争の講和条約であるウェストファリア条約(1648年)により、対等な主権国家が並び立つ国際秩序(主権国家体制)が成立した。
④「1814年からのウィーン会議によって、歴史上初めて主権国家という考え方が生まれた」
❌ 誤り。
誤答理由: ウィーン会議(1814〜15年)はナポレオン戦争後の秩序再建の会議であり、主権国家の考え方はそれ以前の1648年に確立していた。
覚えるポイント
- 1648年ウェストファリア条約が主権国家体制の出発点
- 三十年戦争の講和会議で成立
- 国際社会には各国の上に立つ統一権力がない
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。