PE7-043公共・政治経済 対策問題

政治・経済D 国際経済(1) 貿易と国際収支

近年の日本の国際収支の構造についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 1

正解

貿易収支の黒字が縮小・赤字化する一方、第一次所得収支の大幅な黒字が経常収支の黒字を支える構造に変化した

この問題のポイント

「貿易で稼ぐ国」から「投資で稼ぐ国」への日本の国際収支構造の変化を読み取れるかを問う問題。

解説

かつての日本は、自動車や電機などの輸出競争力を背景に貿易収支の大幅な黒字を続け、それが経常黒字の中心だった。1980年代には対米貿易摩擦を引き起こすほどだった。
しかし、プラザ合意後の円高などを背景に企業の生産拠点の海外移転が進み、さらに東日本大震災後の原発停止に伴う化石燃料輸入の増大や資源価格の高騰もあって、貿易収支の黒字は縮小し、赤字を記録する年も珍しくなくなった。
代わって経常黒字を支えるのが第一次所得収支である。長年の対外投資の蓄積により、日本は世界最大級の対外純資産を持ち、海外子会社からの配当や証券の利子など投資収益が毎年巨額の黒字を生んでいる。
「貿易立国から投資立国へ」という構造変化は、統計の読み取りと組み合わせて出題される頻出テーマである。

ひっかけポイント
「貿易黒字が今も最大」という過去のイメージを突く問題が定番。現在の黒字の主役は第一次所得収支であり、第二次所得収支はむしろ赤字傾向である。

選択肢の確認

①「貿易収支の黒字が縮小・赤字化する一方、第一次所得収支の大幅な黒字が経常収支の黒字を支える構造に変化した」
正しい。
正解。日本は生産の海外移転や燃料輸入の増大で貿易黒字が縮小・赤字化する一方、対外資産からの投資収益による第一次所得収支の黒字が経常黒字を支える。

②「高度経済成長期以来、貿易収支の黒字は一貫して拡大し続けている」
誤り。
誤答理由: 貿易黒字は2011年以降赤字の年もあり、一貫した拡大という記述は誤り。構造は「貿易で稼ぐ」から「投資で稼ぐ」へ変化した。

③「第二次所得収支が、日本の経常収支の最大の黒字項目である」
誤り。
誤答理由: 最大の黒字項目は第一次所得収支である。第二次所得収支は援助や送金などでむしろ赤字傾向にある。

④「日本の経常収支は、1980年代以降恒常的に赤字が続いている」
誤り。
誤答理由: 日本の経常収支は基本的に黒字を維持してきた。恒常的赤字というのは事実と異なる。

覚えるポイント

  • 貿易収支の黒字は縮小し赤字の年もある
  • 経常黒字の中心は第一次所得収支に移った
  • 背景は生産の海外移転と対外資産の蓄積

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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