PE8-027公共・政治経済 対策問題

政治・経済B 現代日本の経済(3) 日本経済の歩みと課題

1970年のいわゆる「公害国会」についての説明として正しいものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 2

正解

公害対策関係の14の法律が一挙に制定・改正され、公害規制が大きく強化された

この問題のポイント

公害国会(1970年)の内容を問う。公害対策基本法の制定(1967年)や環境庁設置(1971年)との時期の区別が鍵。

解説

1960年代後半、四大公害病をはじめとする公害被害が深刻化し、住民運動や公害訴訟が高まりを見せた。世論に押された政府は、1970年末の臨時国会で公害問題を集中審議した。これが「公害国会」である。
この国会では、公害関係の14の法律が一挙に制定・改正された。最大のポイントは、1967年制定の公害対策基本法から「生活環境の保全は経済の健全な発展との調和を図る」といういわゆる経済調和条項が削除されたことである。経済成長を優先して公害規制を弱めてきた姿勢の転換を意味した。あわせて水質汚濁防止法などが制定され、規制は大幅に強化された。
1971年には、公害行政を一元的に担う環境庁が設置された(2001年の中央省庁再編で環境省に昇格)。「1967年基本法→1970年公害国会→1971年環境庁」という流れで整理して覚えたい。

ひっかけポイント
公害対策基本法の制定は1967年で、公害国会(1970年)では経済調和条項の削除が行われた。環境庁設置は翌1971年である。

選択肢の確認

①「公害規制を緩和する法律が可決された国会である」
誤り。
公害国会は規制の緩和ではなく強化を行った国会である。

②「公害対策関係の14の法律が一挙に制定・改正され、公害規制が大きく強化された」
正しい。
正解。1970年末の公害国会では公害関係14法が一挙に制定・改正され、公害対策基本法から経済調和条項が削除されるなど規制が大幅に強化された。

③「公害対策基本法が初めて制定された国会である」
誤り。
公害対策基本法の制定は1967年であり、公害国会(1970年)では同法の改正(経済調和条項の削除)が行われた。

④「環境省の設置が決定された国会である」
誤り。
環境省の前身である環境庁の設置は翌1971年であり、公害国会の決定事項ではない。しかも省への昇格は2001年である。

覚えるポイント

  • 公害国会は1970年、14の公害関係法を制定・改正
  • 公害対策基本法から経済調和条項を削除
  • 1971年に環境庁設置(2001年から環境省)

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

PE8-026PE8-028