PE8-050公共・政治経済 対策問題

政治・経済A 現代日本の政治(5) 地方自治

人口減少時代のまちづくりとして進められるコンパクトシティの説明として最も適切なものはどれか。

解答・解説を見る

正解: 2

正解

住宅や商業・医療などの都市機能を中心部に集約し、公共交通で結ぶことで持続可能な都市をめざす

この問題のポイント

コンパクトシティの方向性を問う。「拡散」から「集約」へという都市構造の転換が判断の軸。

解説

高度成長期以来の日本の都市は、自動車の普及とともに住宅や大型店が郊外へ広がるスプロール化を続け、中心市街地の空洞化(シャッター通り化)を招いた。
しかし人口減少時代には、拡散した市街地の道路・水道などのインフラ維持費用が自治体の重荷となり、車を運転できない高齢者が買い物や通院に困る買い物弱者の問題も深刻化する。
そこで進められているのがコンパクトシティである。住宅・商業・医療・行政などの都市機能を中心部や拠点に集約し、拠点間を鉄道・バスなどの公共交通ネットワークで結ぶことで、歩いて暮らせる持続可能な都市をめざす。富山市のLRT(次世代型路面電車)を軸としたまちづくりが代表例とされ、立地適正化計画の制度(2014年)が各都市の取組を支えている。
高齢化への対応、行政コストの削減、中心市街地の再生、脱炭素を同時にねらう、人口減少時代の都市政策の柱である。

ひっかけポイント
コンパクトシティは郊外への分散の促進ではなく、その逆の集約化。自動車依存を強める政策でもなく、公共交通との組合せが本質。

選択肢の確認

①「自動車道路の拡張だけで都市問題を解決する政策である」
誤り。
自動車道路の拡張は自動車依存を強める。コンパクトシティは公共交通と歩いて暮らせるまちを重視する。

②「住宅や商業・医療などの都市機能を中心部に集約し、公共交通で結ぶことで持続可能な都市をめざす」
正しい。
正解。コンパクトシティは都市機能を中心部や拠点に集約し、公共交通で結ぶことで、人口減少時代の持続可能な都市をめざすまちづくりである。

③「郊外への大型店舗や住宅の分散立地をさらに促進する政策である」
誤り。
郊外への分散(スプロール化)はコンパクトシティが是正しようとする対象であり、方向が正反対である。

④「都市の人口をすべて農村に移住させる政策である」
誤り。
都市から農村への全員移住という政策ではなく、都市の構造を集約型に転換する政策である。

覚えるポイント

  • 都市機能の集約+公共交通ネットワークが基本形
  • 背景はスプロール化・インフラ維持費・買い物弱者
  • 富山市のLRT活用が代表例、立地適正化計画が制度的支え

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

関連問題

PE8-049PE9-001