PE8-045|公共・政治経済 対策問題
人口減少が地方経済に与える影響として最も適切なものはどれか。
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正解: 2
正解
若年層の流出と高齢化が重なり、地域の消費や担い手が減って生活サービスの維持が難しくなる
この問題のポイント
地方の人口減少の因果連鎖を問う。流出と高齢化の複合が地域の機能低下を招く構造をつかめているかがポイント。
解説
地方の人口減少は、全国平均より速く、深刻に進む。自然減(出生の減少)に加えて、進学・就職期の若年層が東京圏など大都市へ流出する社会減が重なるからである。特に若年女性の流出は、その地域の将来の出生数をさらに減らす。
人口が減ると、地域の消費市場が縮小し、商店・病院・学校・銀行・バス路線などの生活サービスが撤退する。すると生活の不便がさらなる流出を招くという悪循環に陥る。農林業や伝統産業、消防団や自治会など地域社会の担い手不足も深刻化し、集落の機能維持が困難になる。
2014年には民間研究機関が、若年女性の半減する自治体を「消滅可能性都市」とする推計を発表し、大きな衝撃を与えた。これを受けて政府は地方創生(まち・ひと・しごと創生)政策を開始し、東京一極集中の是正と地方の雇用創出を掲げている。
ひっかけポイント
公共施設・インフラの維持費は人口に比例して減らないため、住民1人当たりの負担はむしろ増える。人口減少は農村部でこそ深刻である。
選択肢の確認
①「人口が減れば公共施設の維持費も比例して減るため、財政は必ず改善する」
❌ 誤り。
道路や水道などのインフラ維持費は人口に比例して減らないため、住民1人当たりの負担はむしろ増える。
②「若年層の流出と高齢化が重なり、地域の消費や担い手が減って生活サービスの維持が難しくなる」
✅ 正しい。
正解。地方では自然減に若年層の大都市への流出(社会減)が重なり、消費や担い手が減って生活サービスの維持が困難になる悪循環が生じる。
③「人口が減るほど地方の商店街は自動的に活性化する」
❌ 誤り。
人口減少は消費市場を縮小させ、商店街の空洞化を進める。自動的に活性化することはない。
④「人口減少は都市部だけで起こり、農村部では起こらない」
❌ 誤り。
人口減少はむしろ農村部・中山間地域でこそ速く深刻に進み、東京圏には人口が流入している。
覚えるポイント
- 地方は自然減+若年層の社会減の二重の減少
- サービス撤退→流出加速の悪循環
- 消滅可能性都市の推計が地方創生政策の契機
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。