PE9-053公共・政治経済 対策問題

政治・経済A 現代日本の政治(1) 民主政治の基本原理

アメリカ大統領と連邦議会の関係についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

大統領は法案提出権を持たないが、議会が可決した法案に対する拒否権を持つ

この問題のポイント

大統領と議会の抑制と均衡の具体的な仕組みを問う。法案提出権なし・拒否権あり・再可決による拒否権の乗り越え、の3点が核心。

解説

アメリカでは立法権は連邦議会に専属し、大統領は立法に直接関与できない。その代わりに、**抑制と均衡(チェック・アンド・バランス)**の手段が与えられている。

  • 法案提出権はない:法案を出せるのは議員のみ。大統領は教書(一般教書・予算教書など)で議会に立法を勧告するにとどまる
  • 拒否権:議会が可決した法案への署名を拒否して差し戻せる。ただし議会が両院それぞれ3分の2以上で再可決すれば、法律は成立する(拒否権の乗り越え)
  • 高官人事や条約締結には上院の同意が必要で、行政側も議会に抑制される
    議院内閣制では内閣が法案を提出し議会多数派がそれを支えるのに対し、大統領制では議会と大統領が別々の選挙で選ばれるため、大統領の党と議会多数派が異なる「ねじれ」(分割政府)が生じ得る点も比較の論点である。

ひっかけポイント
拒否権は絶対的ではなく、両院の3分の2以上の再可決で覆される。教書は大統領から議会への勧告であり、方向の逆転に注意。

選択肢の確認

①「教書とは、議会が大統領に送る命令文書のことである」
誤り。
誤答理由: 教書は大統領から議会へ送る政策上の勧告であり、方向が逆である。議会が大統領に命令する文書ではない。

②「大統領は法案提出権を持たないが、議会が可決した法案に対する拒否権を持つ」
正しい。
正解。アメリカ大統領は法案提出権を持たず教書で立法を勧告するにとどまるが、議会の可決した法案への拒否権を持つ。拒否権は両院3分の2以上の再可決で覆される。

③「大統領は法案を自由に提出でき、議会の議決も覆せる最終決定権を持つ」
誤り。
誤答理由: 大統領に法案提出権はなく、議会の議決を覆す最終決定権もない。立法権は議会に専属し、大統領は拒否権で抑制するだけである。

④「大統領の拒否権が行使された法案は、いかなる場合も廃案となる」
誤り。
誤答理由: 拒否権が行使されても、両院がそれぞれ3分の2以上で再可決すれば法律は成立する。いかなる場合も廃案という記述は誤り。

覚えるポイント

  • 大統領に法案提出権なし、教書で立法を勧告
  • 拒否権は両院3分の2以上の再可決で覆る
  • 条約・人事への上院の同意権も抑制の仕組み

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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