PE9-068公共・政治経済 対策問題

政治・経済B 現代日本の経済(2) 金融と財政

ヨーロッパ中央銀行(ECB)についての説明として最も適切なものはどれか。

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正解: 4

正解

ユーロ圏の金融政策を一元的に担うため、参加各国は独自の金融政策を行えない

この問題のポイント

通貨統合と金融政策の関係を問う。「金融政策は一元化、財政政策は各国」というユーロ圏の非対称な構造が核心。

解説

共通通貨ユーロを導入した国々(ユーロ圏)では、ヨーロッパ中央銀行(ECB)が金融政策を一元的に運営する。通貨が1つである以上、金利も1つでなければならないからである。
この結果、参加国は重要な政策手段を手放すことになる。

  • 金融政策:ECBに一元化され、各国は独自の利下げ・利上げができない
  • 為替政策:自国だけ通貨を切り下げて輸出競争力を回復することができない
  • 財政政策:各国に残るが、財政赤字を一定内に抑える規律が課される
    この構造の問題が露呈したのが、2009年からのギリシャ財政危機である。ギリシャは通貨切下げも独自の金融緩和もできず、EUとIMFの支援と厳しい緊縮策を受け入れた。「金融は統合、財政は各国ばらばら」という非対称性は、通貨統合の構造的課題として頻出する。

ひっかけポイント
ECBが各国の財政まで決めるとする誤答が定番。統合されたのは金融政策であり、財政政策は各国に残る、という切り分けが問われる。

選択肢の確認

①「ユーロ圏各国の財政支出の内容を直接決定する機関である」
誤り。
誤答理由: 各国の財政支出の内容を決めるのは各国政府・議会である。ECBが握るのは金融政策であり、財政政策は各国に残る。

②「参加各国の中央銀行は、それぞれ自由に金利を決定できる」
誤り。
誤答理由: 各国中央銀行が自由に金利を決められるなら通貨統合は成り立たない。政策金利はECBが一元的に決定する。

③「アメリカのドルを発行する中央銀行である」
誤り。
誤答理由: ドルを発行するのはアメリカの連邦準備制度(FRB)であり、ECBはユーロの中央銀行である。

④「ユーロ圏の金融政策を一元的に担うため、参加各国は独自の金融政策を行えない」
正しい。
正解。ユーロ圏では金融政策がECBに一元化されており、参加国は独自の利下げ・利上げや通貨切下げを行うことができない。

覚えるポイント

  • ECBがユーロ圏の金融政策を一元化
  • 参加国は独自の金融・為替政策を失う
  • 財政は各国に残り、ギリシャ危機で矛盾が露呈

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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