PE9-079公共・政治経済 対策問題

政治・経済B 現代日本の経済(3) 日本経済の歩みと課題

「ある地域で警察官の数が多いほど犯罪件数も多い」という相関関係が観察されたとき、データの解釈として最も適切なものはどれか。

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正解: 2

正解

相関関係は因果関係を直ちに意味せず、人口規模など第三の要因や逆の因果の可能性を検討する必要がある

この問題のポイント

探究活動の基本である相関と因果の区別を問う。見せかけの相関(第三の要因)と逆の因果という2つの落とし穴が核心。

解説

2つの変数が連動して動くこと(相関関係)と、一方が他方を引き起こすこと(因果関係)は別物である。相関から因果を主張するには、少なくとも次の可能性を排除しなければならない。

  • 第三の要因(交絡因子):警察官数と犯罪件数は、どちらも人口規模が大きいほど多くなる。人口という共通の原因が生む見せかけの相関の可能性がある
  • 逆の因果:犯罪が多い地域だからこそ警察官が多く配置された、という逆向きの因果も考えられる
  • 偶然の一致:データが少ない場合は特に注意が必要
    この検討のために、人口あたりの件数に直す(率で比較する)、時間の前後関係を確認する、条件をそろえて比較するなどの工夫が使われる。政策の効果検証(例:少人数学級は学力を上げるか)でも同じ論理が問われ、共通テストの探究型問題の頻出テーマである。

ひっかけポイント
「相関があるから原因だ」と断定する選択肢が定番の誤り。第三の要因と逆の因果という2つの言葉で選択肢を点検する。

選択肢の確認

①「データに相関がある以上、他の要因を検討する必要はない」
誤り。
誤答理由: 相関が見られたときこそ他の要因の検討が必要になる。検討不要という態度は探究の作法に反する。

②「相関関係は因果関係を直ちに意味せず、人口規模など第三の要因や逆の因果の可能性を検討する必要がある」
正しい。
正解。相関関係だけでは因果関係は導けず、人口規模のような共通の原因(第三の要因)や、犯罪が多いから警察官が配置されたという逆の因果を検討する必要がある。

③「警察官を増やしたことが犯罪を増やした原因だと直ちに結論してよい」
誤り。
誤答理由: 相関から直ちに因果を結論するのは典型的な誤りで、警察官の増員が犯罪を生むという因果はこのデータからは主張できない。

④「相関関係が観察されれば、因果関係の存在は証明されたことになる」
誤り。
誤答理由: 相関は因果の必要条件的な手がかりにはなるが証明にはならない。見せかけの相関の可能性を排除する検証が必要である。

覚えるポイント

  • 相関関係は因果関係を意味しない
  • 第三の要因(人口規模など)と逆の因果を疑う
  • 率への変換や条件をそろえた比較で検証する

共通テスト攻略

  • 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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