KZ-R6HB-01|歴史総合・世界史探究 対策問題
円グラフは中国の第1次五カ年計画における部門別投資額の割合を示し、工業が最大の割合を占める。この計画(1953〜57年)の性格として最も適切なものはどれか。

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正解: 3
正解
ソ連を模範とする重工業優先の社会主義工業化だった
この問題のポイント
中国の第1次五カ年計画(1953〜57年)の性格を問う問題。ソ連を模範とした重工業優先の社会主義工業化という基本知識で、円グラフの工業投資の突出を説明できる。
解説
1949年に成立した中華人民共和国は、長い戦乱で疲弊した経済の再建を急いでいた。手本としたのは、計画経済で工業化を進めたソ連である。
毛沢東の政府は1953年から第1次五カ年計画を開始した。ソ連の資金・技術援助を受け、鉄鋼などの重工業を最優先する社会主義工業化を進め、あわせて農業の集団化にも着手した。
円グラフで工業への投資が最大の割合を占めるのは、この重工業優先の方針をそのまま示している。
- 1953〜57年 第1次五カ年計画(ソ連型・重工業優先)
- 1958年〜 大躍進(急進化して大失敗)
この後、毛沢東はソ連型から離れて大躍進へ突き進み、農業の崩壊を招くことになる。
ひっかけポイント
ソ連型の第1次五カ年計画(1953年〜)と、独自路線の大躍進(1958年〜)の混同を誘う選択肢が定番。外資導入・市場経済化は1978年以降の改革開放で、時代が全く違う。
選択肢の確認
①「外国資本の導入による市場経済化だった」
❌ 誤り。
外国資本の導入と市場経済化は1978年以降の鄧小平による改革開放政策の内容で、時期が20年以上あとである。
②「軍備の全廃を目的とした」
❌ 誤り。
第1次五カ年計画期の中国は朝鮮戦争の直後で軍備を強化しており、軍備の全廃を目的としたことはない。
③「ソ連を模範とする重工業優先の社会主義工業化だった」
✅ 正しい。
第1次五カ年計画(1953〜57年)はソ連の援助と模範のもとで重工業を優先し、あわせて農業集団化を開始した。円グラフで工業への投資が最大なのはこの方針の表れである。
④「軽工業と農業を最優先する政策だった」
❌ 誤り。
軽工業と農業を優先する路線は、大躍進の失敗後に劉少奇らが進めた1960年代前半の調整政策に近い。第1次五カ年計画は重工業優先である。
覚えるポイント
- 第1次五カ年計画は1953〜57年、ソ連を模範に重工業優先
- 同時期に農業集団化も開始
- 1958年からの大躍進は急進化の失敗、改革開放は1978年以降
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。