KZ-R6HB-02歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和6年度 本試験(世界史B)

同じ円グラフで農林・水利への投資は工業より小さい。この配分が1950年代末の中国にもたらした問題として最も適切なものはどれか。

KZ-R6HB-02の問題図版
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正解: 2

正解

農業の疲弊が大躍進期の大飢饉の一因となった

この問題のポイント

投資配分の偏り(工業優先・農業軽視)が、数年後の大躍進期の大飢饉にどうつながったかという因果を問う問題。グラフと歴史的帰結を結び付ける探究型の出題。

解説

第1次五カ年計画では重工業に投資が集中し、農林・水利への投資は手薄なままだった。農業の基盤が弱いまま、1958年から毛沢東は大躍進政策を強行する。
大躍進では、非現実的な鉄鋼・穀物の増産目標が課され、農村は人民公社に組織された。農民は原始的な炉での製鉄などに動員され、農作業はおろそかになった。
その結果、農業生産は崩壊し、1959〜61年ごろに数千万人規模の餓死者を出す大飢饉が起こった。
投資配分の偏りという構造的な弱点の上に、無理な増産運動が重なったことが悲劇の背景である。失敗後、毛沢東は国家主席を退き、劉少奇らが経済調整を進めた。

ひっかけポイント
グラフの時期(1950年代前半)と飢饉の時期(1950年代末〜60年代初め)の時間差に注意。ソ連の集団化に伴う飢饉(1930年代)と時期・国を入れ替える出題もある。

選択肢の確認

①「投資配分と経済問題は無関係である」
誤り。
重工業偏重の投資配分が農業の停滞と飢饉を招いた因果は明確であり、無関係とはいえない。

②「農業の疲弊が大躍進期の大飢饉の一因となった」
正しい。
農業への投資が薄いまま1958年からの大躍進と人民公社化が強行され、農業生産が崩壊して数千万人規模の餓死者を出す大飢饉となった。

③「工業製品の輸出が伸びず貿易赤字になったことだけが問題となった」
誤り。
1950年代末の中国で最大の問題となったのは貿易収支ではなく農業の崩壊による飢饉であり、貿易赤字だけが問題だったという限定は実態と合わない。

④「農業が機械化されすぎて失業が発生した」
誤り。
当時の中国農業は機械化が遅れており、むしろ人海戦術に頼っていた。機械化のしすぎによる失業という説明は成り立たない。

覚えるポイント

  • 大躍進は1958年開始、人民公社化とセット
  • 1959〜61年ごろ大飢饉、犠牲は数千万人規模とされる
  • 失敗後は劉少奇・鄧小平らが調整政策

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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