KZ-R6HB-03|歴史総合・世界史探究 対策問題
グラフはアメリカ合衆国の旅客輸送量と貨物輸送量(1912〜1970年)を示す。1950年代以降に鉄道旅客輸送が衰退した主な理由として適切なものはどれか。

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正解: 1
正解
自動車の普及と航空機の発達
この問題のポイント
1950年代以降のアメリカで鉄道旅客輸送が衰退した理由を問う問題。モータリゼーションと航空機の発達という、大量消費社会の交通の変化で説明できる。
解説
20世紀初めのアメリカでは、都市間の移動は鉄道が中心だった。しかしT型フォード(1908年発売)以来、自動車の大量生産で価格が下がり、自家用車が庶民に普及していく。
第二次世界大戦後はモータリゼーションが本格化する。1956年からは州間高速道路網の建設が進み、郊外に住宅を持ち車で通勤する生活様式が広がった。
さらに長距離の移動では航空機が発達し、旅客は鉄道から飛行機へ移った。
グラフで1950年代以降に旅客輸送の線が下がり続けるのはこのためである。一方、石炭や穀物などを大量に運ぶ貨物輸送は鉄道の強みが残り、比較的維持された。
ひっかけポイント
旅客と貨物の2系列の取り違えに注意。「旅客は衰退、貨物は維持」という対比が核心で、鉄道全体が消滅したわけではない。国有化や石炭枯渇は事実に反する。
選択肢の確認
①「自動車の普及と航空機の発達」
✅ 正しい。
戦後のアメリカでは州間高速道路網の整備によるモータリゼーションと航空輸送の発達が進み、鉄道の旅客輸送は急速に衰退した。
②「鉄道の国有化」
❌ 誤り。
アメリカの鉄道は基本的に民間会社が経営しており、全面的な国有化は行われていない。鉄道の国有化が広く進んだのはヨーロッパ諸国である。
③「石炭の枯渇」
❌ 誤り。
アメリカの石炭が枯渇した事実はなく、鉄道の動力も戦後にはディーゼル機関車へ転換していた。
④「人口の減少」
❌ 誤り。
1950年代のアメリカはベビーブームで人口が急増した時期であり、人口減少という前提が事実と逆である。
覚えるポイント
- T型フォードは1908年、大量生産方式の象徴
- 1956年から州間高速道路網の建設
- 戦後は旅客が自動車・航空機へ、貨物は鉄道に残る
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。