KZ-R8T-01|歴史総合・世界史探究 対策問題
グラフはアメリカ合衆国における業種別女性労働者数(1940・1944・1950年)を示す。1944年に製造業の女性労働者が突出して多い理由として最も適切なものはどれか。

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正解: 3
正解
第二次世界大戦の総力戦で軍需生産に女性が動員されたから
この問題のポイント
1944年のアメリカで製造業の女性労働者が突出して多い理由を問う問題。第二次世界大戦の総力戦で女性が軍需生産に動員されたという知識でグラフの山を説明する。
解説
1944年のアメリカは、第二次世界大戦の真っただ中にあった。約1200万人の男性が兵士として動員され、国内の工場では深刻な労働力不足が生じた。
その穴を埋めたのが女性である。政府は「ロージー・ザ・リベッター」(リベット打ちのロージー)というポスターの女性像を使って就労を呼びかけ、女性たちは航空機・造船などの軍需工場で働いた。
グラフで1944年の製造業の女性労働者数が突出しているのは、この総力戦の動員を示す。1950年に減るのは、戦争が終わり復員兵に職場を譲ったためである。
総力戦が女性の就労分野を広げ、戦後の女性の社会進出の土台を作ったという流れは、第一次世界大戦と女性参政権の関係と同じ構図である。
ひっかけポイント
世界恐慌は1930年代、ベトナム戦争は1960年代で年代が合わない。3時点(1940・1944・1950年)を戦前・戦中・戦後の変化として読むのが基本の型。
選択肢の確認
①「ベトナム戦争への動員が始まったから」
❌ 誤り。
アメリカのベトナム戦争への本格介入は1960年代半ばで、1944年とは20年以上のずれがある。
②「農業の機械化が完了したから」
❌ 誤り。
グラフが示す変化は製造業で起きたものであり、農業の機械化では1944年だけが突出する理由を説明できない。
③「第二次世界大戦の総力戦で軍需生産に女性が動員されたから」
✅ 正しい。
1944年はアメリカが第二次世界大戦の最中にあり、出征した男性に代わって女性が軍需工場を担ったため製造業の女性労働者が急増した。
④「世界恐慌で男性の雇用が回復したから」
❌ 誤り。
世界恐慌は1929年からの不況で失業が増えた時期であり、しかも男性の雇用回復では女性労働者の急増を説明できない。
覚えるポイント
- 1944年は第二次世界大戦中、女性が軍需生産に動員
- 象徴はロージー・ザ・リベッターのポスター
- 総力戦による女性就労拡大は第一次世界大戦でも同じ構図
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。