KZ-R8T-02歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和8年度 追・再試験

同じグラフで、1950年の製造業の女性労働者数は1944年より減っているが1940年よりは多い。この変化の説明として最も適切なものはどれか。

KZ-R8T-02の問題図版
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正解: 2

正解

戦後の復員で一部は家庭に戻ったが、戦前より女性の就労は定着した

この問題のポイント

1950年の女性労働者数が1944年より減ったが1940年より多い、という数値の意味を問う問題。完全には元に戻らない不可逆的な変化の読み取りが核心。

解説

戦争が終わると、復員した男性に職場を譲る形で、女性の製造業就労は減少した。「女性は家庭へ」という社会の圧力も強く、1950年代のアメリカは主婦を理想とする家庭像が支配的だった。
しかし注目すべきは、1950年の数値が戦前の1940年の水準までは戻っていないことである。戦時に働いた経験は、女性が賃金労働に就くことへの意識と実績を社会に残し、就労は一段高い水準で定着した。
この「完全には元に戻らない変化」が、1960年代のフェミニズム運動(ベティ・フリーダン『新しい女性の創造』など)の前提となっていく。
統計問題では、3本の棒の高さの順序(1940<1950<1944)を正確に読み、その意味を歴史の流れに位置づけることが求められる。

ひっかけポイント
「全員家庭に戻った」でも「戦中の水準を維持した」でもなく、中間の水準で定着した点が核心。統計の取り方の変更といった資料を疑わせすぎる選択肢も誤り。

選択肢の確認

①「統計の取り方が変わっただけで実態は不変である」
誤り。
三つの時点で数値が明確に変動しており、統計の取り方の違いだけで実態は不変という説明は読み取りと合わない。

②「戦後の復員で一部は家庭に戻ったが、戦前より女性の就労は定着した」
正しい。
1950年の水準は1944年より低いが1940年より高く、戦時の経験を経て女性の就労が一段高い水準で定着したことを示している。

③「女性の就労が法律で全面禁止された」
誤り。
戦後のアメリカで女性の就労を全面禁止する法律は制定されておらず、女性は現に働き続けた。

④「女性労働者はすべて農業へ移った」
誤り。
グラフでは1950年にも製造業に多くの女性労働者がおり、すべてが農業へ移ったという説明は成り立たない。

覚えるポイント

  • 戦後は復員で女性就労が減るも戦前水準には戻らず
  • 戦時経験が女性就労の定着をもたらした
  • 1960年代フェミニズム運動の前提に

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 比較軸をそろえる:二つの時代・地域を、政治の担い手、土地・税制、対外関係、社会への影響など同じ軸で比べ、共通点と相違点を混同しない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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