KZ-R7H-02歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和7年度 本試験

同じグラフで、中国の機械製綿糸の自給率は日本より低い水準にとどまっている。19世紀末の中国の紡績業をめぐる状況として最も適切なものはどれか。

KZ-R7H-02の問題図版
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正解: 3

正解

下関条約で列強の企業設立が認められ、外国資本の工場と輸入品が国内市場を占めた

この問題のポイント

19世紀末の中国で紡績業の自給率が低迷した理由を問う問題。下関条約が認めた開港場での企業設立権と、外国資本による市場支配の知識で解ける。

解説

日清戦争に勝った日本は、1895年の下関条約で清に多額の賠償金や台湾の割譲を認めさせた。見落とせないのが、開港場での企業設立権を認めさせた条項である。
これにより日本を含む列強は、清の国内に直接工場を建てられるようになった。最恵国待遇の仕組みで他の列強にも同じ権利が及び、上海などには外国資本の紡績工場が次々に進出した。
中国の民族資本の紡績業は、外国資本の工場と安い輸入綿糸に挟まれて成長を妨げられ、自給率は低迷した。
グラフで日本と中国の差が開いていくのは、関税自主権を持ち国内産業を育てられた日本と、半植民地化が進んだ清の対照を示している。

ひっかけポイント
下関条約は「領土と賠償金」だけでなく「企業設立権」まで含む点が核心。清が紡績業を国営化して成功した事実はなく、洋務運動の限界と混同しないこと。

選択肢の確認

①「中国では綿糸の需要が存在しなかった」
誤り。
中国は世界有数の綿製品消費地であり、需要は大きかった。需要の不在ではなく供給を外国に握られたことが問題だった。

②「中国は綿糸の世界最大の輸出国だった」
誤り。
19世紀末の中国は機械製綿糸を大量に輸入する側であり、世界最大の輸出国だったという説明は事実に反する。

③「下関条約で列強の企業設立が認められ、外国資本の工場と輸入品が国内市場を占めた」
正しい。
1895年の下関条約は開港場での企業設立を認め、列強の紡績工場が上海などに進出したため、中国の民族資本は外国資本と輸入品に圧迫された。

④「清朝が紡績業をすべて国営化して成功させた」
誤り。
清朝は洋務運動で官督商弁の企業を設けたが、紡績業をすべて国営化して成功させた事実はない。

覚えるポイント

  • 下関条約は1895年、開港場での企業設立権を承認
  • 最恵国待遇で他の列強にも権利が波及
  • 外国資本と輸入品が中国民族資本を圧迫

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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