KZ-R7H-09歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和7年度 本試験

グラフのように日本の綿糸生産が拡大したころ、その原料をめぐる状況として最も適切なものはどれか。

KZ-R7H-09の問題図版
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正解: 4

正解

原料の綿花はインドや中国からの輸入に依存し、国内の綿作は衰退した

この問題のポイント

産業革命期の日本の紡績業の原料調達を問う問題。綿花はインド・中国などからの輸入に依存し、国内綿作が衰退したという貿易構造の理解が核心。

解説

紡績業が急成長すると、原料の綿花の需要も急増した。しかし国産の綿花は繊維が短く割高で、開港後は安価な外国綿に押されて国内の綿作は衰退していった。
紡績会社は原料をインド・中国産、のちにアメリカ産の綿花に求めた。1893年にはインドとの直航路(ボンベイ航路)が開かれ、日本郵船がインド綿花の輸送を担った。原料輸入を支える海運の整備も、産業革命の重要な一部である。
この結果、日本の貿易は「原料(綿花)を輸入し、製品(綿糸・綿布)をアジアへ輸出する」構造となった。ただし綿花輸入の支払いがかさむため、貿易全体の外貨を稼いだのは生糸の対アメリカ輸出だった。
紡績(綿糸)と製糸(生糸)が貿易構造の中で果たした役割の違いまで整理しておくと、統計問題に強くなる。

ひっかけポイント
「生産量の拡大=原料も国産」ではない点が落とし穴。綿花は輸入、綿糸は輸出、外貨獲得は生糸、という品目ごとの流れの向きを取り違えないこと。

選択肢の確認

①「綿花は国内で完全に自給されていた」
誤り。
国産綿花は割高で供給も足りず、開港後の綿作は衰退へ向かった。完全自給という説明は実態と逆である。

②「綿花はアメリカへ輸出する日本の主力商品だった」
誤り。
綿花は日本の輸出品ではなく輸入品である。アメリカへ輸出された主力商品は生糸で、品目の取り違えを誘う選択肢である。

③「政府が綿花の輸入を禁止して国産綿を保護した」
誤り。
政府は綿花輸入を禁止しておらず、1896年には原料確保のため綿花の輸入関税をむしろ撤廃した。保護されたのは綿作ではなく紡績業の側である。

④「原料の綿花はインドや中国からの輸入に依存し、国内の綿作は衰退した」
正しい。
正解。紡績業の原料綿花はインド・中国などからの輸入に依存し、安価な外国綿に押されて国内の綿作は衰退した。

覚えるポイント

  • 原料綿花はインド・中国など輸入に依存
  • 1893年ボンベイ航路開設でインド綿輸入を支えた
  • 外貨獲得の主力輸出品は生糸(対アメリカ)

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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