KZ-R7H-03歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和7年度 本試験

表2は第一次世界大戦中のドイツのある都市における食料価格(1914年と1917/18年冬)を示し、ライ麦粉・牛肉の闇市価格が公定価格を大きく上回っている。この状況の背景として最も適切なものはどれか。

KZ-R7H-03の問題図版
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正解: 2

正解

イギリスの海上封鎖と総力戦による食料不足

この問題のポイント

第一次世界大戦中のドイツで闇市価格が公定価格を大きく上回った背景を問う問題。イギリスの海上封鎖と総力戦による食料不足という因果で説明できる。

解説

第一次世界大戦(1914〜18年)で、イギリス海軍はドイツへの海上封鎖を行い、食料や肥料の輸入路を断った。ドイツ国内では男性と馬が前線に取られ、農業生産も落ち込んだ。
政府は配給制と公定価格で食料を統制したが、モノ自体が足りないため、人々は高くても闇市で買うしかない。表でライ麦粉や牛肉の闇市価格が公定価格を大きく上回るのは、統制経済が破綻していた証拠である。
特に1916〜17年の冬は凶作が重なり、主食の代わりに飼料用のカブで飢えをしのぐ「カブラの冬」と呼ばれる飢餓の冬となった。
銃後の窮乏は国民の戦争継続への不満を高め、1918年のドイツ革命の土壌となっていく。

ひっかけポイント
世界恐慌(1929年〜)は農産物価格の暴落でありインフレとは逆方向。「価格高騰=好景気」ではなく、物不足による生活苦の表れと読むのがポイント。

選択肢の確認

①「植民地からの食料輸入の急増」
誤り。
海上封鎖によってドイツは海外との連絡を断たれており、植民地からの食料輸入が急増することはあり得なかった。

②「イギリスの海上封鎖と総力戦による食料不足」
正しい。
ドイツはイギリスの海上封鎖で食料と肥料の輸入を断たれ、1916〜17年の冬はカブラの冬と呼ばれる飢餓に見舞われた。闇市価格の高騰はその表れである。

③「ドイツの戦勝による好景気」
誤り。
1917年のドイツは食料不足で銃後が疲弊しており好景気ではない。闇価格の高騰自体が窮乏の証拠である。

④「世界恐慌による農産物価格の暴落」
誤り。
世界恐慌は1929年からの出来事で時期が違ううえ、恐慌では農産物価格の暴落が問題となり、価格高騰とは逆である。

覚えるポイント

  • イギリスの海上封鎖でドイツは食料輸入を断たれた
  • 1916〜17年冬は「カブラの冬」と呼ばれる飢餓
  • 公定価格と闇市価格の乖離は統制経済の破綻を示す

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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