WT4-A26|歴史総合・世界史探究 対策問題
19世紀末から20世紀初頭の中国で、孫文が革命運動の指導理念とした三民主義の内容として正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正解
民族の独立・民権の伸張・民生の安定
この問題のポイント
孫文の三民主義の内容を問う問題。「民族・民権・民生」の3本柱の中身を、他のスローガンと混同せずに答えられるかがポイント。
解説
孫文は、ハワイで興中会を組織して以来、清朝打倒の革命運動を続けてきた広東出身の革命家である。1905年、彼は東京で興中会・華興会・光復会などの革命諸団体を結集し、中国同盟会を結成した。結成地が日本の東京である点は、当時の日本がアジアの革命家・留学生の活動拠点だったことを示している。
同盟会の機関誌で孫文が掲げた指導理念が三民主義である。
- 民族主義: 満洲人の清朝を倒し、漢民族の独立を回復する(のち列強からの独立も含む)
- 民権主義: 専制を廃して共和政(民国)を樹立し、人民の権利を確立する
- 民生主義: 地価の上昇分を社会に還元する地権の平均などで、民衆の生活を安定させる
この理念は辛亥革命(1911年)の思想的支柱となり、革命後の国民党にも受け継がれ、1924年には連ソ・容共・扶助工農の方針を加えた新三民主義へ発展した。
なお選択肢の「富国強兵・殖産興業」は明治日本、「自由・平等・友愛」はフランス革命、「滅満興漢・扶清滅洋・中体西用」は太平天国・義和団・洋務運動のスローガンの寄せ集めである。
ひっかけポイント
三民主義の3要素(民族・民権・民生)の中身の入れ替えが定番。また「滅満興漢」(太平天国)や「扶清滅洋」(義和団)などのスローガンを混ぜた選択肢に引っかからないこと。
選択肢の確認
①「富国強兵・殖産興業・文明開化」
❌ 誤り。
富国強兵・殖産興業・文明開化は明治初期の日本が掲げたスローガンであり、孫文の三民主義ではない。
②「自由・平等・友愛」
❌ 誤り。
自由・平等・友愛はフランス革命の理念として知られる標語であり、三民主義とは別物である。
③「滅満興漢・扶清滅洋・中体西用」
❌ 誤り。
滅満興漢は革命派の排満スローガン、扶清滅洋は義和団、中体西用は洋務運動の標語であり、いずれも三民主義の内容ではない。
④「民族の独立・民権の伸張・民生の安定」
✅ 正しい。
正解。孫文は1905年に東京で中国同盟会を結成し、民族の独立・民権の伸張・民生の安定からなる三民主義を掲げた。
覚えるポイント
- 孫文は1905年、東京で中国同盟会を結成
- 三民主義=民族の独立・民権の伸張・民生の安定
- 三民主義は辛亥革命の思想的支柱、のち国民党へ継承
共通テスト攻略
- 知識を関係で再現:用語を単独で思い出すだけでなく、「いつ・誰が・何のために・何を行い・何が変わったか」を一続きにして選択肢と照合する。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。