KZ-R8H-04歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和8年度 本試験

グラフ2〜4のうち、グラフ3だけ「華僑・華人」(38.2%)の割合が高い。第二次世界大戦後の香港で中国系住民が急増した背景として最も適切なものはどれか。

KZ-R8H-04の問題図版
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正解: 4

正解

国共内戦や中華人民共和国成立期の混乱を逃れた人々が流入した

この問題のポイント

戦後の香港で中国系住民が急増した背景を問う問題。国共内戦と中華人民共和国成立期の混乱を逃れた人々の流入という、大陸の政治変動と人口移動の関係で解ける。

解説

日本の敗戦後、中国大陸では国民党と共産党の内戦(国共内戦、1946〜49年)が再燃した。共産党が勝利し、1949年に中華人民共和国が成立すると、国民党は台湾へ逃れた。
この激動の中で、内戦の戦火や新体制での財産没収・迫害を恐れた人々が、大量にイギリス領香港へ流入した。上海などの企業家が資本と技術を持ち込んだことも重要である。
グラフ3で「華僑・華人」の割合が突出して高いのは、この難民の波を反映している。
流入した安価な労働力と資本は、1950年代以降の香港の繊維などの軽工業の発展の土台となり、香港がアジアNIESの一角へ成長する出発点となった。

ひっかけポイント
人口構成の変化を大陸の政治変動(内戦・革命)と結び付けるのが世界史的な読み。文化大革命期(1966年〜)の流入と時期を混同しないよう、グラフの年代を確認する。

選択肢の確認

①「イギリス人がすべて帰国した」
誤り。
イギリスは1997年まで香港を統治しており、戦後にイギリス人がすべて帰国した事実はない。

②「香港の人口が自然減少した」
誤り。
戦後の香港の人口は流入によって急増しており、自然減少という説明は実態と逆である。

③「日本からの移民が急増した」
誤り。
戦後の日本は敗戦後の復興期にあり、香港への大量移民は起こっていない。

④「国共内戦や中華人民共和国成立期の混乱を逃れた人々が流入した」
正しい。
1940年代後半、国共内戦と1949年の中華人民共和国成立前後の混乱を逃れ、大陸から大量の人々と資本が香港へ流入した。

覚えるポイント

  • 国共内戦は1946〜49年、1949年中華人民共和国成立
  • 混乱を逃れた人と資本が香港へ流入
  • 難民の労働力と資本が戦後香港の工業化の土台に

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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