KZ-R7T-05|歴史総合・世界史探究 対策問題
表はアフリカから奴隷として連れ出された人数の推計(16〜18世紀・ルート別)である。18世紀に大西洋ルートが約650万人と突出して増加した背景として最も適切なものはどれか。

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正解: 4
正解
カリブ海や南北アメリカの砂糖などのプランテーションで労働力需要が急増したから
この問題のポイント
18世紀に大西洋ルートの奴隷貿易が突出して増えた背景を問う問題。カリブ海・アメリカの砂糖プランテーションの労働力需要という大西洋三角貿易の構造で説明する。
解説
ヨーロッパ人は新大陸でプランテーション(大農園)を経営した。特にカリブ海のジャマイカやサン・ドマング(ハイチ)、ブラジルでの砂糖生産は、17〜18世紀に爆発的に拡大した。
砂糖づくりは過酷な重労働で、先住民は疫病と酷使で激減していた。そこで労働力として、アフリカから奴隷が大量に運ばれたのである。
武器・雑貨をアフリカへ、奴隷をアメリカへ、砂糖・タバコをヨーロッパへ運ぶ大西洋三角貿易が成立し、イギリスなどに巨利をもたらした。
表で18世紀の大西洋ルートが約650万人と全体の8割超を占めるのは、この砂糖経済の最盛期に対応している。奴隷貿易の廃止はイギリスで1807年である。
ひっかけポイント
奴隷貿易急増の原因は「アフリカ側の人口増」ではなく「アメリカ側の労働力需要」。需要側から説明するのが正しい因果の向きである。
選択肢の確認
①「アフリカの人口が急増したから」
❌ 誤り。
奴隷貿易はアフリカから人口を奪う現象であり、人口が急増したから連れ出されたという説明は因果が逆である。
②「サハラ縦断交易が活発化したから」
❌ 誤り。
サハラ縦断交易は表の別のルートであり、18世紀に突出して増えたのは大西洋ルートである。
③「奴隷貿易が国際法で公認されたから」
❌ 誤り。
18世紀に奴隷貿易を公認する国際法が成立した事実はなく、19世紀にはむしろ奴隷貿易禁止の国際的合意が進んだ。
④「カリブ海や南北アメリカの砂糖などのプランテーションで労働力需要が急増したから」
✅ 正しい。
18世紀は砂糖プランテーションの最盛期で、カリブ海・ブラジル・北米南部の労働力需要が大西洋奴隷貿易を空前の規模に押し上げた。
覚えるポイント
- 18世紀は砂糖プランテーションの最盛期
- 大西洋三角貿易:武器→奴隷→砂糖の循環
- イギリスの奴隷貿易廃止は1807年
共通テスト攻略
- 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
- 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
- 因果の向きを確認:時期が近いだけで結び付けず、「原因→政策・行動→結果」の順に置き、主体と目的がつながるかを確かめる。
- 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。