KZ-R7T-15歴史総合・世界史探究 対策問題

共通テスト図版チャレンジ令和7年度 追・再試験

表が示す大西洋奴隷貿易は、19世紀に入ると廃止へ向かった。その経過の説明として最も適切なものはどれか。

KZ-R7T-15の問題図版
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正解: 3

正解

人道主義的な批判やハイチの独立を背景に、イギリスが1807年に奴隷貿易を廃止した

この問題のポイント

大西洋奴隷貿易が廃止へ向かう経過を問う問題。イギリスの廃止運動とハイチ革命という2つの流れが、1807年の奴隷貿易廃止に結び付いたことを押さえる。

解説

18世紀末のイギリスでは、ウィルバーフォースらが奴隷貿易廃止運動を展開し、奴隷船の悲惨な実態を世論に訴えた。
同じころカリブ海では、フランス革命の影響を受けたサン・ドマングトゥサン・ルヴェルチュールらが蜂起し、1804年にハイチが独立する。史上初の黒人共和国の誕生は、奴隷制が反乱によって崩れうることを示した。
こうした流れの中で、イギリスは1807年に奴隷貿易を廃止し、1833年には植民地の奴隷制そのものを廃止した。アメリカでは南北戦争中の1863年に奴隷解放宣言が出され、1865年の憲法修正で奴隷制が廃止される。
ただし廃止後も密貿易は続き、ブラジルの奴隷制廃止は1888年までずれ込んだ。制度の廃止と実態の解消の間に長い時差があったことも読み取りたい。

ひっかけポイント
奴隷貿易の廃止(1807年)と奴隷制の廃止(1833年)は別の段階である。また19世紀前半のアメリカ南部では綿花栽培がむしろ拡大しており、需要消滅説は事実と逆になる。

選択肢の確認

①「国際連盟の設立と同時に廃止が実現した」
誤り。
国際連盟の設立は1920年で、イギリスの奴隷貿易廃止(1807年)より1世紀以上あとである。

②「アメリカ南部で綿花栽培が消滅し、奴隷労働の需要がなくなったためである」
誤り。
19世紀前半のアメリカ南部では綿繰り機の普及で綿花栽培が拡大し、奴隷労働の需要はむしろ増えていた。需要消滅という説明は事実と逆である。

③「人道主義的な批判やハイチの独立を背景に、イギリスが1807年に奴隷貿易を廃止した」
正しい。
正解。ウィルバーフォースらの廃止運動と1804年のハイチ独立を背景に、イギリスは1807年に奴隷貿易を廃止し、1833年には奴隷制自体を廃止した。

④「産油国の禁輸決定によって奴隷貿易は停止された」
誤り。
産油国の組織が結成されるのは1960年(石油輸出国機構)で、19世紀の奴隷貿易廃止とは時代も分野もまったく異なる。

覚えるポイント

  • ハイチ独立は1804年、史上初の黒人共和国
  • イギリスは1807年奴隷貿易廃止・1833年奴隷制廃止
  • アメリカの奴隷解放宣言は1863年

共通テスト攻略

  • 資料を先に観察:題名・年代・作成者・注記・凡例・単位を確認し、資料に直接示された事実と、知識から推測した内容を分ける。
  • 既習事項と接続:資料中の固有名詞・制度・数量の変化を手掛かりに、同時代の政治・社会・対外関係へ結び付ける。資料にないことを印象だけで補わない。
  • 消去の軸を固定:各選択肢を「時期・主体・目的・内容・結果」に分け、一か所でも歴史的対応がずれるものを消す。語句が一部合うだけで選ばない。

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